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2011年9月14日水曜日

猛毒の放射性廃棄物ガラス固化体の問題

(9/15上書き)

9/15朝、イギリスより高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)返還輸送船が青森県六ヶ所村に到着しました。詳しくはこちら
 
日本は原子力発電で生じた廃棄物をイギリスやフランスに処理してもらっているのですが、処理によりガラス固化体となって、日本に返還されます。

環境と原子力の話HPによると、
今回のガラス固化体は輸送容器3基に入れられた76本。内訳は、関西電力28本、四国電力20本、九州電力28本ということです。ガラス固化体の輸送は今回で14回目だということです。

このガラス固化体、非常に放射能が強く、そばに立つと20秒弱で致死量の放射線を浴びるということです。そして、10万年以上、厳重に管理しなければその毒性は消えません。

ガラス固化体についての資源エネルギー庁の解説はこちらです。


ガラス固化体の危険性について、原子力資料情報室の解説Ustream動画があるのでぜひご覧ください。

2011/9/13 CNIC Ust 澤井正子による高レベル放射性廃棄物 ガラス固化体返還について

http://www.ustream.tv/recorded/17246250

(冒頭13分まではフランスで爆発を起こしたマクマール各施設についての解説があり、約13分後よりガラス固化体の解説があります)

放射能があまりに強いため、ガラス固化体の管理が非常に困難であり、輸送、管理の安全性のテストに不備があることがわかります。

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日本にはガラス固化体のような高レベル放射性廃棄物を最終的に保管する場所がまだありません。

毎日新聞が最終処分場にまつわる自治体の苦悩を記事にしていました。

2011年8月10日水曜日

動画で見る炉心溶融

(8/10 情報追加)


「独立行政法人・原子力安全基盤機構が事故前に、原子力防災専門官向け資料として作成していた、炉心溶融のシミュレーション画像」ということです。




京大の小出さん、元東芝技術者の後藤さんなどが事故直後から言及していた炉心溶融の可能性はこの映像の作成者も共有していたということ、それだけはわかります。


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テレ朝が以下の報道を行いました(青字化筆者)



原子炉の「メルトダウン」と「メルトスルー」を映像化したビデオを保安院をサポートする独立行政法人が2年以上前に作りました。しかし、現場の職員の目に触れないまま、福島第一原発の事故が起きました。

原子炉が冷却に失敗した場合、30分後には炉心が溶けます。1時間後には、燃料は圧力容器の底に到達。3時間後には圧力容器をも貫通して落下し、下のコンクリートを溶かして下に侵食していきます。一方、発生した放射性物質を含むガスは外部に放出されていきます。
社会技術システム安全研究所・田辺文也所長:「圧力容器壁の穴が開いたことも含めて、基本的に(福島第一は)これと違わない」
 ビデオは国の防災担当者の教育用に作成され、実際に電力会社の職員が目にすることはなかったということです。

制作:原子力安全基盤機構

2011年8月1日月曜日

原発への攻撃、極秘に被害予測 1984年に外務省

朝日新聞のスクープのようです。「反原発を恐れて公表しなかった」とありますが、そういう資料が一体どれくらいあるのでしょう。。。

原発への攻撃、極秘に被害予測 1984年に外務省

 外務省が1984年、日本国内の原発が攻撃を受けた場合の被害予測を極秘に研究していたことがわかった。原子炉や格納容器が破壊された場合に加え、東京 電力福島第一原発の事故と同じ全電源喪失も想定。大量の放射性物質が流出して最大1万8千人が急性死亡するという報告書を作成したが、反原発運動の拡大を 恐れて公表しなかった。
欧米諸国は原発テロを想定した研究や訓練を実施しているが、日本政府による原発攻撃シナリオの研究が判明したのは初めて。
81年にイスラエルがイラクの研究用原子炉施設を爆撃した事件を受け、外務省が財団法人日本国際問題研究所(当時の理事長・中川融元国連大使)に想定される原発への攻撃や被害予測の研究を委託。84年2月にまとめたB5判63ページの報告書を朝日新聞が入手した。

2011年5月28日土曜日

内部被ばくに対して気をつけること2

内部被ばくについて2つ紹介します。
1.5/27に行われたインディペンデントジャーナリスト、岩上安身氏による矢ケ崎克馬琉球大名誉教授のインタヴューは2時間近くと長いですが、必見です。かなり衝撃的です。
矢ケ崎教授は5/20の学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件(放射線の健康影響について) で衆議院国会審議の参考人と招致されている物性物理学の専門家です。
また、原爆症認定集団訴訟(2003~04年)で内部被ばくを証言したという経歴の持ち主です。
インタヴューの映像はこちら→http://www.ustream.tv/recorded/14985357
 
概要:インタヴューの一部書き起こしを見てくださいhttp://togetter.com/li/140870
前半のハイライト:内部被ばくがアメリカによって構造的に隠されてきて、被爆国日本はそれに追随してきたという話、日本政府が放射線許容量暫定基準値を設定するに当たって参照したICRP(国際放射線防護委員会)の妥当性への疑念など戦後の歴史を踏まえた話が非常に興味深いです。 
これについては、以前の講演をまとめたサイトがありました。インタビューの内容とほぼ同一だと思います。
核戦争に反対する北海道医師・歯科医師の会
第19回総会記念講演(2007年7月1日,北農健保会館)
「内部被曝──原爆・劣化ウラン兵器と人類への宿題(要旨)」
 
後半のハイライト(1時間16分辺りから) :矢ケ崎教授が「今、国、原発に近い自治体、住民が行うべきこととして提言。どうしても時間がなくて見られない人のために以下にまとめました。
・速やかに除染を行う
・高性能のマスク(普通のでもしないよりはまし)をし、内側に水を含ませると効果が上がる。
・ イオン交換、活性炭、ろ過(ち密な重層フィルターを組み合わせる)を組み合わせ、水の汚染をできるだけ取り除く。
・ 政府がきれいな水を調達すべき。個人負担だと出来る人、出来ない人が出てくる。
・福島の野菜は政府が全部買い取り、処分する。
・作物の作付けの判断は個人まかせにしてはいけない。風評被害ではなく、実害があるので人々が買ってくれないということがあり、偽装が起こる危険性がある。結局、被害を受けるのは農家。
・汚染表土を全部入れ替える。そうしないと30年、50年汚染された作物を作ることになってしまう。汚染土砂は、山に穴を掘って埋める。チェリノブイリでは今も土壌汚染のレベルが変わっていない。
動物だけでなく海藻類等について。東日本の海岸は汚染覚悟。西日本もやがて汚染進み、世界中へ。政府が海産物を全部買い取り生活保障するしかない。海産物は他国から買ってでもやらないと日本国の被曝は防げない。
・漁師の人に保障をして、食べるための魚ではなく、放射能が濃縮した魚を陸に揚げて、早く汚染を取り除くということも考える必要があるかもしれない。国が主導してやるべきこと。
・尿など、内部被ばくした証拠による測定値を全身の被ばく量と解釈してはならない。尿にはほんの一部しか出ない。ホールボディカウンターはガンマ線しか測定できない。
・内部被ばくの裁判をする場合、個人的に証拠持つ事と地域的な汚染の証拠を持つことが大事(その人個人によらない証拠が必要)空中線量だけでなく、土地の線量も記録しておく必要がある。裁判の証拠になりうる。 
・一番大事なことは社会としての健康管理と犠牲者(健康被害・死亡)の保障制度を行うこと。原爆認定でも個人より集団で訴訟を起こすと、よい判決が出やすい。
・ どこに行って何をしたか、体調変化の記録を個人的に取っておく。ノートにどんどん書き込むだけでも。自治体レベルで健康手帳を作るべき。医療現場に当たる方に知恵をもらう必要がある。

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2.矢ケ崎克馬琉球大名誉教授のように、内部被ばくの証拠として、福島原発周辺の住民に毛髪の保存を勧める動きがあるので紹介します。

将来、内部被曝による晩発性障害か
否か判定するために毛髪等の試料保存を

2011.05.28(Sat)  山野辺 滋晴 

2011年5月27日金曜日

IAEAの本質:核軍縮、核廃絶とは無縁、主目的は原発推進

IAEAは原発推進団体であるという話はよく聞きますが、自身もIAEAに勤務したことのある
大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター客員教授の吉田寅彦氏の文章にはっきりと書いてあったので紹介します。

「IAEAの本質を知らない日本人」
http://www.yoshida-yasuhiko.com/nanp/post-87.html
から一部抜粋しますが、上記リンクで全文読むことをお勧めします。
ノーベル賞受賞とエレバラダイ事務総長の言動で、軍縮と究極の核廃絶に努力しているがごとき錯覚をいだく日本人が多いが、これは反核・反原発の人びとの「大いなる幻想」だ。核軍縮、核廃絶とは全く無縁、しかも主目的は原発推進にある。拡散阻止は軍縮ではない。 
IAEAは、そもそもアイゼンハワー大統領の"Atoms for Peace"(平和のための原子力)提案にもとづいて、原発を大いに普及しよう、しかし核物質が軍事目的に転用されるのを未然に阻止しようという2つの目的を両立するために設けられた機関だ。その後1970年にNPT(核不拡散条約)が発効して、世界中の「非核兵器国」(Non nuclear-weapon states)はすべての核物質を申告してIAEAの査察を受けることになった。これを「包括的保障措置」という。

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IAEAはチェリノブイリ事故によるがん死数を過小評価している疑いも持たれているようです。

京都大学原子炉実験所 今中哲二氏の発表「チェルノブイリ事故による死者の数」から以下の表を抜粋します。ぜひリンク先http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=412
で全文お読みください。
表中のフォーラムというのはIAEA、WHO(世界保健機構)など国連8機関にウクライナ、ベラルーシ、ロシアの代表が加わって2003年に結成された「チェルノブイリ・フォーラム」のことです。

表2.チェルノブイリ事故によるガン死数の見積もり
評価者 ガン死数 対象集団 被曝1シーベルト当りガン死確率
フォーラム(2005) 3940件 60万人 0.11
WHO報告(2006) 9000 件 被災3カ国740万人 0.11
IARC論文(2006) 1万6000件 ヨーロッパ全域5.7億人 0.1
キエフ会議報告(2006) 3万~6万件 全世界 0.05~0.1
グリーンピース(2006) 9万3000件 全世界

2011年5月22日日曜日

ロイター:東芝、三菱など「フクシマ」を商機に原発売込み中

ロイターの記事です。

http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201105120061.htmlより(青字化筆者) 

特別リポート:世界の原発ビジネス、「フクシマ」が新たな商機に

2011年5月12日12時25分

[東京 12日 ロイター] 東京電力<9501.T>福島第1原子力発電所の放射能汚染事故は、日本のみならず、米独など海外各国で反原発ムードを勢いづけた。しかし、世界の原発ビジネスには必ずしも逆風は吹いていない。
新興国の電力需要や地球温暖化への懸念が高まる中、原発プラント各社はむしろ「フクシマ」を奇貨とし、安全性を掲げて新型原子炉の売り込みを加速させて いる。市場規模1兆ドル(約90兆円)とも言われる原発商戦。官民入り乱れ、激しい主導権争いが続く巨大市場の熱気は容易に衰えそうにない。
原子力ルネサンス―。1986年4月に旧ソ連(現ウクライナ)で起きたチェルノブイリ原子力発電所事故以来、約四半世紀に及んだ「冬の時代」を経て、原子力発電は化石燃料に代わる有力エネルギー源として息を吹き返し始めた。地球温暖化阻止のため、原発の再認知は避けて通れない道というのが各国政府に共通 した認識だ。しかし、その機運の高まりに「フクシマ」が冷水を浴びせた。
東日本大震災とそれに続く東電・福島原発の事故の直後、ドイツのメルケル首相は1980年以前に稼働した国内の原発7基について一時稼働停止を発表。そ れに続いて、イタリア政府も原発再開に向けた議論を無期限で凍結する方針を表明した。スイスでは3基の原発建設手続きが中断、さらに同国経済相が「新規の 原発建設は不可能」との見通しを示した。いずれも、国内に高まる反原発の世論を目の当たりにした突然の政策転換だった。
全土に104基を抱える世界最大の原発保有国、米国。オバマ政権はクリーンエネルギーとして原子力発電推進の姿勢を変えていないが、福島原発事故の影響で、新規の建設計画はほとんどが棚上げ状態になっている。米電力大手NRGエナジーは、東芝<6502.T>が参加するテキサス州での原発2基の増設計画を断念した。安全基準をめぐる不透明感が高まっている、というのがその理由だ。
<「フクシマ」がセールストークに>
各国に連鎖する「フクシマ」ショック。しかし、世界全体を眺めてみると、福島原発の惨事が原子力産業にもたらした打撃は、チェルノブイリ事故の時ほどの 深刻さを見せてはいない。日本を襲った放射能災害が一部先進国の原発計画を大きく揺さぶっているのは間違いないが、その一方で、中国、インド、中東、東欧 などの新興国における原発需要は根強く、建設推進の方針に揺らぎはみられない
東日本大震災前、世界各国で建設を計画または提案中だった原子炉の数は300基を超す。その大半が新興国で、その後も計画を見直す動きはあまり表面化し ていない。変化があったとすれば、福島原発の惨状を知った発注者側が「より安全な原発」を求めるようになった点だ。「ノー・モア・フクシマ」。日本を襲っ た未曽有の放射能災害は、皮肉にも、世界の原発メーカーが次世代プラントを売り込む新たなセールストークになりつつある。
例えば、チェコの国営電力会社CEZ。同社には、総額300億ドルに上る大型契約を獲得しようと、米国、フランス、ロシアの 3つの事業体から競うようにオファーが寄せられている。オーストリア国境に近いテメリン原発に2基、東部のドゥコバニー原発に1基、隣国スロバキアに2基 の炉を建設する計画をめぐり、東芝傘下の米原子力大手ウエスチングハウス(WH)、ロシアの原子力企業アトムストロイエクスポルトと地元のシュコダの国際 企業連合、仏アレバが受注争いを繰り広げている。
同社の原発プラント建設担当の幹部、ペトル・ザボドスキー氏はロイターとのインタビューで、「原子力エネルギーは過去の出来事からの教訓を踏まえてこそ 活用できる」と表明。「日本で起きたことを分析し、そこから学んだことをサプライヤーの選択に生かすつもりだ」と述べ、プラント選定の条件として従来以上 に安全性を重視する意向を示した。
<次世代原子炉めぐり火花> 
すでに各国の原発メーカーは、独自の安全技術を盛り込んだ新型炉の開発、売り込みに激しい火花を散らしている。技術力の高い欧米メーカーが有利になる か、あるいはロシアや韓国といった低価格炉のサプライヤーが勢力を伸ばすのか。少なくとも、先進各国で原発建設が立ち往生している現状では、各メーカーが その分小さくなったパイを争うこととなり、競争は激化する。「フクシマ」ショックが長期化すれば、原子力産業の勢力地図が塗り替わる可能性も否定できな い。
安全性を重視した次世代原子炉の開発で先頭集団を走っているのは、原子力世界最大手の仏アレバ。同社が手掛ける第3世代炉「欧州加圧水型原子炉 (EPR、出力1650MW)」は地震や津波といった自然災害に備えて複数のバックアップシステムと安全装置が付いた設計で、2001年9月の米同時多発 攻撃のような航空機の衝突も想定した災害耐久力が売り物だ。
「将来を担うのは低価格炉ではない」―。東日本大震災の数日後、「アトミック・アンヌ」の異名で知られる同社のアンヌ・ロベルジョン最高経営責任者(CEO)はこう語り、EPRの優位性を強調した。
同社によれば、EPR1基が1年間に炉心溶融(メルトダウン)を起こす確率は100万分の1未満で、第2世代原発の1万分の1と比べて安全性が大きく向 上した。仮に、最悪シナリオのメルトダウンが起きた場合でも、EPRが格納容器底部に備える「コアキャッチャー」が溶け出した炉心をせき止め、溶融物が地 中に浸出するような事態には至らないという。「フクシマの炉がもしEPRだったなら震災に耐えられた」とアレックス・マリンチッチ最高技術責任者 (CTO)は言い切る。
EPRはフィンランドのオルキルオトで第1号機、仏フラマンビルで第2号機が建設中。さらに中国広東省台山でもEPRを2基建設しており、1基目は2013年、2基目は2014年に操業開始予定だ。契約額は80億ユーロという。
これに加え、フランスのある当局者はロイターに対し、中国が国内の中規模プラントに第3世代原発技術を導入する意向だと明らかにした。これはアレバ陣営に とって大きな追い風となる可能性がある。同社は三菱重工業<7011.T>と合弁会社「アトメア(ATMEA)」を設立し、中型の第3世代炉 である加圧水型軽水炉(PWR)「アトメア1」(電気出力1100MW)を開発・販売している。
アトメアは英国、米国、インド、中国、チェコなどと約20のプロジェクトを交渉中。福島原発事故のため事業の遅れも懸念されているが、同社は2030年までに世界の新設原子炉市場で3分の1のシェア獲得を狙っている
<新興勢力も新型炉で追撃>
世界の原子力業界は現在、アレバと三菱重工の連合、東芝傘下のウエスチングハウス(WH)、米ゼネラル・エレクトリック(GE)と日立製作所<6501.T>の連合という3陣営がしのぎを削る構図となっている。最大手のアレバにとって、背後を脅かす最大のライバルはWHだ。
WHは中国で、第3世代原子炉「AP1000」を計4基建設中。1基目の操業開始は2013年を予定している。最新モデルとされるAP1000は、 EPRのように安全対策として幾重ものバックアップシステムを備えるのではなく、「受動的安全性」というコンセプトを採用。非常時には、原子炉上部に設け られた30万ガロン(115万リットル)の水タンクの弁が自動的に開き、重力で水が注がれて炉心を冷却する仕組みで、電力を使って冷却水を注入する必要が ないためバックアップの動力も不要という。
同社もアレバ同様、自社の新型炉であれば東日本大震災と津波の被害にも耐えられたと主張する。WHのアリス・キャンドリスCEOは、今秋にも中国でさら に10基のAP1000建設に最終合意するとの見通しを示した。また英国、チェコ、ポーランド、リトアニアにも同炉を輸出する交渉が進んでおり、ブラジ ル、インドとも予備交渉を始めたことを明らかにした。
「フクシマの惨事を受けて多くの人が受動的安全性の利点を理解し、AP1000の市場シェアは伸びるだろう」と 同CEOは市場の先行きに強気を崩さない。
「フクシマ」ショックの広がりにも、ひるむところを見せないアレバとWH。それに比べ、劣勢に立たされているのはGE─日立だ。両社の合弁「GE日立 ニュークリア・エナジー(GEH)」は日本で「改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)」と呼ばれる第3世代機2基を運営しており、さらに新型の「単純化沸騰水 型原子炉(ESBWR)」を開発中。米カーネギー国際平和財団のアソシエート、ジェームズ・アクトン氏は「福島第1原発の原子炉を設計したGEが受ける痛 手はとりわけ大きい」との見方を示す。
しかし、次世代原子炉の開発は、欧米企業だけの専売特許ではない。三菱重工の改良型加圧水型炉(APWR)、韓国製のAPR‐1400、ロシア型加圧水 型炉(VVER)、中国のCNP1000はいずれも第3世代の新鋭原子炉で、アレバやWHにはあなどれない存在だ。
韓国勢は2009年12月、アラブ首長国連邦(UAE)で中東初の原発建設プロジェクトを受注、原発輸出として初めての実績をあげた。韓国電力公社 (KEPCO)<015760.KS>、現代建設<000720.KS>、サムスンC&T<000830.KS>で 作る同国の企業連合が、アレバ、WH、GEHといった並み居る強豪に競り勝ったとのニュースは業界内でも驚きをもって受け止められた。
一方、ロシアは「第3世代プラス」型となるVVER1000、VVER1200を武器に、海外市場で攻勢をかけている。同国の目標は、原子力関連資材・ 技術の輸出を2030年までに現行の3倍の年間500億ドルへ拡大すること。国営原子力企業ロスアトムの広報担当は「われわれはこの25年間、チェルノブ イリ事故から学び続けてきた」とロシアの優位性を強調、福島原発事故の影響を気にする様子は見られない。国際原子力機関(IAEA)出身の同国の原子力専 門家は「チェルノブイリは悲劇だったが、そこから教訓も得られた。ロシア製原子炉は完全にIAEAの基準を満たしている」と胸を張る。
ロシアの第3世代プラス炉の価格は1基30億─60億ドル。世界のウラン濃縮能力のほぼ4割を有し、年間約30億ドルの核燃料を輸出するロシアは、自国の原子炉の購入者には特別価格で燃料販売も行っている。
震災直後の3月15日、ロシアのプーチン首相はベラルーシに飛び、90億ドル規模の原発建設案に合意を取り付けた。その翌日にはメドベージェフ大統領が トルコのエルドアン首相と面会し、ロシア製原子炉4基を輸出する200億ドル規模の計画推進を確認した。自ら「首脳セールス」を展開してロシア製原発を売 り込んだプーチン首相、メドベージェフ大統領が強調したのは、自国製の安全性の高さと価格競争力だった。
<台風の目は中国市場>
「原発ルネサンスの推進力になってきた世界の社会的、政治的、経済的な条件は依然として整っている。その条件とは、原油価格、エネルギー安保、資源不 足、そして温暖化を防ぐ低炭素系燃料の必要性だ」。ロイド船級協会(LR)で国際的な原子力問題を担当するリチャード・クレッグ氏はこう指摘し、反原子力 ムードの高まりとは裏腹に、世界各地で原発建設の動きが続くと予想する。
「台風の目」となりそうなのが中国の動向だ。現在、米国、フランス、ロシアのメーカーから原子炉を輸入している同国だが、原発輸入国からの脱却を目指し、国産原子炉の開発・生産にも拍車をかけている。
2007年3月、海外技術を導入して国産の第3世代炉を開発することを望んでいた中国は、アレバではなく、WHと契約を結んだ。WHが53億ドルで AP1000の技術移転に合意したからだ。一方、技術移転に消極的だったという理由で苦杯を喫したアレバも、手をこまねいていたわけではない。WHとの受 注競争に敗れて以降、中国広東原子力発電グループへの技術移転に同意し、台山原発などへEPRを供給する契約を相次いで締結するなど、WHを猛追してい る。
アモイ大学エネルギー研究院の李寧院長は、フクシマ危機によって、中国でも主流の原子炉が第3世代型にシフトするとみている。WHとアレバに競争上の優 位性があるとしても、中国メーカーがその技術を習得するのは遠い将来ではない。李院長は「わが国が第3世代炉技術の完全国産化を達成すれば、ほどなくして 原発輸出国となるだろう」と予測する。
中国がこの先、第3世代炉の輸出ビジネスでアレバやWHと肩を並べるまでになるとの予想もある。世界の原子力業界に詳しい米国の独立系原子力コンサルタ ント、ジョン・ポルシン氏は、中国が既に「EPRを含む原子炉をアレバの3割引きの価格で請け負えると公言している」と述べた。同氏によると、中国は南ア フリカ、アルゼンチン、サウジアラビアに対し、「国産の第3世代」とうたうCNP1000の売り込みに乗り出しているという。
価格競争力を備えた中国の次世代原子炉が世界市場に参入すれば、既存のサプライヤーにとって新たな脅威となりかねない。「中国は2013年から原発技術 の輸出をスタートする方針を示している。福島原発事故により若干の遅れが出るとして、私は2014年か2015年に実現するとみている」というのがポルシ ン氏の予想。「フクシマ」でいったん萎縮した「原発ルネサンス」が、中国を軸に再び広がる可能性は少なくない。
(Geert De Clercq、Muriel Boselli、植竹知子、編集:北松克朗)

2011年5月14日土曜日

テレビ:「原子力は安い」の大ウソ!原発10・68円、 火力9・9円、水力7・26円

5/12 テレ朝のモーニングバード!が
「安いエネルギーと言われる原子力が本当はコストが一番高いこと」について取り上げました。



原発10・68円、 火力9・9円、水力7・26円とのこと。

番組詳細についてはhttp://www.j-cast.com/tv/2011/05/12095316.html

経産省が原子力の発電コストに関する資料を部分的に非公開にしていることについての
河野太郎衆議院議員のコメント

「都合が悪い数字なんでしょうね、経産省、電力会社、これまで原発を進めてきた利権団体から見て。でなければ堂々とメリットがあると出してくるでしょう。原発をすすめるために、安いですよ、CO2は出しません、でやってきた。
国会の仕事でもあり、歴代経産大臣は資料を見ることができるから、何をしていたのかともなる。封じてきたのは自民党。民主党もあまり追及しなかった」

2011年5月8日日曜日

5/10~12、NHK衛星でチェルノブイリ事故25年の番組あり

http://www.nhk.or.jp/wdoc/yotei/index.html?week=20110509
より


永遠のチェルノブイリ
5月9日 月曜深夜[火曜午前 0:00~0:50]
チェルノブイリ原発事故から25年。事故を起こした原発はいまだに周囲を汚染し続け、その処理は今も続いている。 しかし甚大な被害を被ったウクライナでさえ、事故は風化しつつある。番組は、チェルノブイリを題材にしたゲームソフトが流行している現状や、いま進められ ている対策が根本的な解決にほど遠いことなどを指摘。さらに原子力エネルギーが注目を集め、ヨーロッパ各地に原発が次々と建てられている現状に警鐘を鳴ら す。
5月10日 火曜深夜[水曜午前 0:00~0:50]
チェルノブイリの事故現場は、今も半径30キロが立ち入り禁止となっている。街は荒れ放題となり、木々が建物を覆 い尽くそうとしている。悲劇の記憶を残す現場だが、科学者にとっては格好の研究対象となっている。放射線の自然界への影響や、人間が放棄した街がどのよう に自然に戻っていくのかといったテーマを研究するのに最適な場所なのだ。事故から25年、“チェルノブイリ”から何を学ぼうとしているのか。研究の最先端 を追う。

見えない敵
5月11日 水曜深夜[木曜午前 0:00~0:50]
ドイツのドキュメンタリー作家クリストフ・ボーケルは、通訳として仕事をともにしたウクライナ人の妻をガンで失っ た。チェルノブイリ原発事故の取材が原因か?ボーケルはこうした思いをきっかけに、事故に深く関わった人たちを追うことを決意。妻との記憶を織り交ぜなが ら、軍人として事故処理にあたった芸術家、事故を取材し続けた元プラウダ紙の編集者、事故直後に現場に入ったカメラマンらを取材し、その思い出を辿る。

2011年5月6日金曜日

映像:4/29京大小出氏、被ばく、リスク評価について語る

2011年4月29日(金)に行われた、小出裕章氏 (京都大学原子炉実験所)「悲惨を極める原子力発電所事故」の映像です。 会場:明治大学アカデミーコモン内 アカデミーホール

とくに重要な後半部分をyoutube映像を貼り付けます。

5-6に小出先生が3/15東京で測定した放射線量の数値が現れます。衝撃的な数値でした。






講演全部見たい方はこちら(ひとつのファイルにまとまってます)→ http://vimeo.com/23141252

また、文字情報が欲しい方はこちらに小出先生が講演用に作成した資料があります。
http://chikyuza.net/n/archives/9063

2011年4月23日土曜日

小冊子PDF:天災は止められへん。けど、原発は止められる

「原発の問題は複雑で、よくわからない」「学者の論文は難しくて読めない」という人にお勧め。

大阪のおばちゃん二人が、井戸端会議で原発問題の話をしたら、こんなんできました。

ぜひダウンロードして読んでみてください。

以下、原発もうムリ!4.17鴨川・大風呂敷HPより
http://genpatsumoumuri.seesaa.net/article/196972291.html

関電の原発を止める会(大風呂敷)・有志による小冊子:「天災は止められへん。けど、原発は止められる」(2011年4月17日発行)PDF版
ができました。ここからダウンロードできます。複製大歓迎! 
http://stop-genpatsu.up.seesaa.net/image/stop-g.pdf

身近な人、特に、ネット環境のない人にどんどん拡散をお願いします。

2011年4月18日月曜日

映像:原発は本当に安い?効率的?

4/11に行われた、原発を経済の視点から分析している立命館大国際関係学部教授
大島堅一氏のインタヴューは必見です。

原発が安くて効率的なエネルギーと言われてきましたが、本当にそうなのか? 専門家でないと、ぼんやりとしかわからないことを、確かな資料を元にわかりやすく解説しています。学者なので感情論ではなくあくまで冷静に事実を伝えようとしてくださっています。

原発がいかに膨大なコストがかかるのか、こればかりは否定しようがないことがわかります。

1時間強と長いですが、非常に勉強になります。

ぜひ資料を見ながら、講義を受けると思って、インタビューを聞いてください。

http://iwakamiyasumi.com/archives/8207

インタヴューで使われる資料(データなどが載っている)。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2010/siryo48/siryo1-1.pdf
大島堅一教授の経歴

1967年、福井県生まれ。92年一橋大社会学部卒、97年同大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。経済学博士。高 崎経済大経済学部助教授、立命館大国際関係学部准教授を経て08年より現職。専門は環境経済学、環境・エネルギー政策論。近著に「再生可能エネルギーの政 治経済学」(東洋経済新報社)がある。

2011年4月7日木曜日

丸善、放射線・心理学分野書籍、無償公開

丸善も震災関連の一部書籍を公開してくれたようです。

個人的に興味があるのは「ストレス百科事典」。チェリノブイリやスリーマイル島の原発事故のストレスへの影響を研究した論文が読めます。

丸善HP
http://pub.maruzen.co.jp/index/kokai/
より転載


地震・津波、放射線、心理学分野の書籍・本文無償公開   丸善出版株式会社

東北関東大震災(東北地方太平洋沖地震)により被害を受けられた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
小社では、心ばかりではございますが、これまでに刊行した書籍のうち、災害、放射線、心理学分野に該当する文献の本文を公開させていただくこととしました。

各タイトルとも、章ごと、項目ごとにPDFでご覧いただけるようになっております。
一部タイトルについては急遽画像スキャンによる作業を行ったため、必要な箇所をお読みいただくに際し、少々取り扱いにくいものがございますが、何卒ご了承ください。

多少なりともお役に立てていただければ幸いです。


書籍のPDFはこちらをご覧ください。

岩波、育児辞典、原子力関連論文などネットで無料公開

岩波書店website
http://www.iwanami.co.jp/company/index_i.html

より転載します。

『育育児典CD-ROM版』病気編を無料公開(2011/4/1)
被災地支援のために、著作権者のご了解を得て『育育児典CD-ROM版』病気編を2011年6月末まで無料で公開いたします。困難ななかで育児に携わっている方々に活用していただければ幸いです。



雑誌『世界』『科学』の一部を無料公開(2011/03/28)
雑誌『世界』『科学』の一部論文を、著者の方々の了解を得て、当面の間、無料公開いたします。今回の福島原発事故や原子力政策を考えるうえで参考にしていただければ幸いです。(PDFファイルに直接リンクしています)