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2013年12月13日金曜日

4号機の核燃料取り出し作業 進捗報告は週1に

最初の方こそ、細かく作業の進捗状況が報告されていた福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料移送状況ですが、東電の意向で週一になるそうです。何かあったら一大事のこの危険な作業。東電だけでなく、第三者機関を入れてモニターすべきじゃないのでしょうか。


福島民報
より(青字化筆者)

使用済み核燃料22体移送 第一原発4号機 未使用と合わせ66体終了

東京電力は9日、福島第一原発4号機使用済み核燃料プールからの燃料移送状況を発表した。新たに使用済み燃料22体を移した。
 これまでに計3回、使用済みと未使用合わせて66体の移送を終えた。
 燃料は、燃料輸送容器(キャスク)に収納し、4号機建屋から約100メートル離れた共用プールに運んでいる。11月18日に作業が始まり、計1533体を移送する。
 東電は3回目の作業から「核物質防護上、公表しない」としており、1週間に1回程度進捗(しんちょく)状況のみを発表する。

2013年12月3日火曜日

秘密保護法案反対の署名・声明いろいろ






 参議院審議中の秘密保護法案に反対する署名、賛同者を募っている声明の一覧です。

①「知る権利」を守ろう 公明党、みんなの党および日本維新の会に秘密保護法案の支持の撤回を呼びかける緊急署名http://www.avaaz.org/jp/days_to_save_our_rights_to_know_c/?twi

②【緊急署名12/4まで】私たちは特定秘密保護法案に反対し、廃案を求めます!

発起団体:ビジョン21(http://www.yasudasetsuko.com/vision21/index.html



③特定秘密保護法案に反対する表現人の会
発起人代表:坂本龍一、村上龍、高橋幸宏、浅田彰、後藤正文、中沢新一、中島英樹、奈良美智、岩井俊二、大友良英、鴻上尚史、津田大介 他
何らかの表現者であればプロ・アマ、経歴、国籍問わないとのこと。声明、賛同表明は下記参照。



④特定秘密保護法案に反対する学者の会
ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏や、ノーベル化学賞を受賞した白川英樹氏、神戸女学院大学名誉教授で哲学者の内田樹氏など2000人以上の学者が声明を出した。声明、賛同表明はリンクにて。


⑤特定秘密保護法案に反対する学生へ
〜滋賀大学の学生から署名の呼びかけ。

⑥「特定秘密保護法案」に反対する映画人の会(準備会)の呼びかけ文と賛同用紙。
http://cine-front.co.jp/images/onegai.pdf

高畑勲監督、宮崎駿監督、是枝裕和監督など映画人264人が賛同した。

http://www.asahi.com/articles/TKY201312030272.html 

⑦特定秘密保護法案に反対する医師の会 
 
⑧児童文学者たちが秘密保護法案の廃案を求める共同声明を出した模様。

赤旗より
直木賞受賞作家の森絵都、「ズッコケ3人組」シリーズの那須正幹、「魔女の宅急便」の角野栄子、「ガンバとカワウソの冒険」の斎藤惇夫の各氏ら児童文学者 や絵本作家、講談社、偕成社、岩崎書店、太郎次郎社エディタス、金の星社、評論社、福音館などの出版関係者、書店の児童書担当者など140人を超す人が賛同

2013年9月14日土曜日

緊急9/17まで「特定秘密保護法案」パブコメ

政府が10月召集の臨時国会に提出する方針の「特定秘密保護法案」へのパブリックコメント(9/17締切)を募集しています。

この法案の概要は、
<特定秘密保護法案> (1)防衛(2)外交(3)外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止(4)テロ活動の防止――の4分野について、行政機関の 長が指定した「特定秘密」を漏らした場合に、刑事罰が科される。最長は懲役10年。公務員だけでなく、特定秘密の提供を受けた国会議員、特定秘密を取り扱 う業者、これを漏らすよう促した人など民間人も対象となる可能性がある。
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201309100820.html

J‐WAVE JAM THE WORLDというラジオ番組で、ジャーナリストの堤未果さんが弁護士の梓澤和幸さんに「秘密保全法」が(2013.04.17)できたら、どういうことになりうるのか話してもらっています。12分程度なので、聞いてみてください。
http://www.dailymotion.com/video/xz363d_

また、9/13付けの東京新聞の社説にも詳しいので貼り付けます。(青字化筆者)
【社説】秘密保護法案 軍事国家への入り口だ
2013年9月13日  東京新聞

 政府が進める秘密保護法案は、国が恣意(しい)的に情報統制を敷く恐れがある。「知る権利」と真正面から衝突する。軍事国家への入り口になってしまう。

 自由や人権などよりも、国の安全保障が最優先されるという思想が根底にあるのだろう。政府が公表した秘密保護法案の概要を見ると、そんな印象を強く持つ。

 かつて検討された法制と異なるのは、特段の秘匿が必要な情報である「特定秘密」の事項だ。(1)防衛(2)外交-は同じだが、「公共の安全および秩序の維持」の項目を(3)安全脅威活動の防止(4)テロ活動の防止-と改めた。

◆情報隠しが横行する
 公共の安全や秩序維持の文言は、社会のあらゆる活動に投網をかけると強く批判されたため、今回は変形させたのだろう。

 それでも問題点は山積だ。まず、特定秘密の指定範囲である。行政機関の「長」が別表で指定するが、中身があまりにも茫漠(ぼうばく)としている。防衛に ついては十項目あり、「自衛隊の運用」が最初に規定されている。「運用」の言葉だけでは、どんな解釈も可能だろう。防衛相は恣意的に特定秘密のワッペンを貼り、さまざまな情報を国民の目から覆い隠せる。

 現行法でも昨年末時点で、防衛秘密の指定事項は二百三十四件にものぼる。秘密文書も膨大となり、一昨年末では約八万三千点が隔離された状態だ。

 外交分野でも同じだ。例えば「安全保障に関する外国政府との交渉」と別表に漠然と書かれているため、外相はいかなる運用もできよう。違法な情報隠しすら行われるかもしれない。

 ある情報が特定秘密に本当にあたるかどうか、国会でも裁判所でもチェックを受けないからだ。形式的な秘密ではなく、実質的な秘密でなければならないが、その判断が行政の「長」に任されるのは、極めて危うい。

◆「知る権利」への脅威だ
 安全脅威やテロの分野も解釈次第で、市民レベルの活動まで射程に入る恐れがある。

 言い換えれば、国民には重要でない情報しか与えられないのではないか。憲法は国民主権の原理を持つ。国政について、国民が目隠しされれば、主権者として判断ができない。秘密保護法案は、この原理に違背するといえよう。

 憲法には思想・良心の自由、表現の自由などの自由権もある。政府は「国民の知る権利や取材の自由などを十分に尊重する」と説明しているものの、条文に適切に生かされるとは思えない。

 特定秘密を取得する行為について、「未遂、共謀、教唆、扇動」の処罰規定があるからだ。あいまいな定めは、取材活動への脅威になる。容疑がかかるだけで も、記者やフリーランス、市民活動家らに家宅捜索が入り、パソコンや文書などが押収される恐れが生じる。少なくとも、情報へのアクセスは大きく圧迫される。

 「取材の自由」はむろん、「知る権利」にとって、
壁のような存在になるのは間違いない。政府は「拡張解釈し、基本的人権を侵害することがあってはならな い」旨を定めると言うが、憲法で保障された人権を侵してはならないのは当然のことである。暴走しかねない法律だからこそ、あえてこんな規定を設けるのだろ う。

 驚くのは、特定秘密を漏らした場合、最高で懲役十年の重罰を科すことだ。現在の国家公務員法では最高一年、自衛隊法では五年だ。過去のイージスシステム の漏洩(ろうえい)事件では、自衛官に執行猶予が付いた。中国潜水艦に関する漏洩事件では、起訴猶予になった。現行法でも対処できるのだ。重罰規定は公務員への威嚇効果を狙ったものだろう。

 そもそも誰が特定秘密の取扱者であるか明らかにされない。何が秘密かも秘密である。すると、公務員は特定秘密でない情報についても、口をつぐむようになる。ますます情報は閉ざされるのだ。

 しかも、国会の委員会などで、公開されない秘密情報も対象となる。つまり国会議員が秘書や政党に情報を話しても罪に問われる可能性がある。これでは重要政策について、国会追及もできない。国権の最高機関である国会をないがしろにするのも同然だ。

◆憲法改正の布石になる
 新法の概要に対する意見募集期間も約二週間にすぎず、周知徹底されているとはいえない。概要だけでは情報不足でもある。政府の対応は不誠実である。

 米国の国家安全保障会議(NSC)をまねた日本版NSC法案も、秋の臨時国会で審議される予定だ。集団的自衛権をめぐる解釈も変更されかねない。自衛隊を国防軍にする憲法改正への道だ。

 秘密保護法案はその政治文脈の上で、軍事国家化への布石となる。法案には反対する。

ほかに京都新聞社説
秘密保護法案  法制化は見送るべきだ」
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20130906.html

などが、この法律によって、報道機関の取材活動も、公務員への「教唆」などによって秘密を得たとみなされれば処罰の対象となり、取材の自由が大幅に制限される恐れがあるという観点から、この法律を通すべきでないとしています。

また、この問題について、
極秘通信編集長こと、弁護士 矢﨑暁子さんの
ツイッターアカウント https://twitter.com/himitsu_control 
(とくに【 の問題点】というシリーズのツイート)
とブログ nohimityu.exblog.jp
がとても参考になります。
 
市民団体「秘密保全法に反対する愛知の会」が発行しているニュース『極秘通信』編集長(弁護士 矢﨑暁子)。アメリカの要求を受け、政府がこっそり進めてこの秋に法案提出を狙っているのが、情報統制・国民監視法である「秘密保全法」。極秘につぶやいてきたけれど、本当はもっともっと広く知ってほしい!

情報公開クリアリングハウスによる、「いちからわかる特定秘密保護法案~特定秘密保護法案は秘密のブラックホール?」も、この法案ができるまで、法案の概要など、さらに詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

http://clearinghouse.main.jp/wp/?p=785

私はこの法案が原発事故よりもTPPよりも恐ろしいです。

ぜひぜひ概要に目を通して、パブリックコメントを提出してださい。また、このことについて周りの人に知らせてください。

日弁連による秘密保全法パブコメ文例集。
http://nohimityu.exblog.jp/20725356/

パブコメへのリンク
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060130903&Mode=0


繰り返しますが、9月17日(火)が締め切りです。

2013年3月21日木曜日

最悪のシナリオを改めて見る

数日前、福島第一原発で使用済み燃料プールの電源が落ちてしまい、肝を冷やしましたが、無事に復旧できてよかったです。

こういうひやっとすることはもう起こらないといいのですが、福島第一原発で何か起こった場合、どういったことが起こりうるのか、以下の、「最悪のシナリオ」と言われた資料を見て置いた方がよいと思いました。このシナリオと、そのときの起きている事象とを比較し、どの時点でどう動くべきかを判断するのに使えるのではないかと思います。

今回の停電事故でも、実際、大手メディアの報道と、一部のツイッターの情報では、危険への認識への幅が大きすぎて、何を信じていいのかわからないこともあると思うので、何か自分で基準とできるものがあるといいのではないかと。

菅首相(当時)の要請で内閣府の原子力委員会の近藤駿介委員長が作成した2011年3月25日付の「福島第1原子力発電所の不測事態シナリオの素描」


リンクはこちら↓
http://www.asahi-net.or.jp/~pn8r-fjsk/saiakusinario.pdf

このシナリオでは、「水素爆発で1号機の原子炉格納容器が壊れ、放射線量が上昇して作業員全員が撤退したと想定。注水による冷却ができなくなった2号機、3号機の原子炉や 1~4号機の使用済み燃料プールから放射性物質が放出され、強制移転区域は半径170キロ以上、希望者の移転を認める区域が東京都を含む半径250キロに 及ぶ可能性があるとしている」としている。

2012年11月18日日曜日

東電未公表データ:去年3/16に放射線量急上昇。3号機で何があったのか?

怒り心頭です。こういうデータが1年8か月も発表されなかったって、あまりに悪質では? 3号機が何があったかこれから分析することになるって遅すぎるでしょう。


NHKオンラインより

未公表データが存在 放射線量が急上昇
11月17日 19時13分


去年3月の原発事故で放射性物質がどのように放出したかを調べるのに重要な原発周辺の放射線量につ いて、公表されていないデータが存在することが分かりました。東京電力は未公表の理由について「調査中」としていますが、この中には、事故から5日後の去年3月16日午前に一時的に急上昇しているデータもあり、専門家は「原発で何かが起きた可能性を示しており、詳しく調べる必要がある」と指摘しています。
           
福島第一原発の事故で放出された放射性物質については、東京電力がことし5月に最新の解析結果を公表し、去年3月15日に2号機から翌16日には3号機から、大量に放出されたとしていますが、具体的な放出経路などは明らかになっていません。
この未解明の謎に迫ろうと、NHKが原発周辺で観測された放射線量について改めて調べたところ、第一原発から南に12キロにある第二原発の値に不自然な点があり、問い合わせた結果、未公表のデータの存在が分かりました。
東 京電力によりますと、未公表は去年3月15日午前から4月3日にかけてのデータで、このうち確認できたとして東京電力が明らかにした3月16日のデータを 見ると、午前9時40分ごろ、それまで1時間当たり20マイクロシーベルト前後で推移していた放射線量が突然80マイクロシーベルトに跳ね上がり、10分 後には87.7マイクロシーベルトまで上昇していました。
線量が上昇する1時間余り前の午前8時半ごろに、3号機の建屋から白煙が大量に噴き出ているのが確認されていて、放射性物質の放出との関連が疑われていますが、何が起きたのか詳しいことは分かっていません。
こ れについて、事故のあと、原発周辺の放射線量などを調べている東京大学の門信一郎准教授は「事故から1年8か月がたつのに、いまだに未公表があるのは分析 を行ってきた立場として大変残念だ。今回のように大きく値が変化するデータは、福島第一原発で何かが起きた可能性を示しており、3号機の白煙との関連を含め、詳しく調べる必要がある」と指摘しています。
東京電力は「なぜ公表されていないのか調査中だ。確認ができしだい公表を検討したい」と話しています。

2012年5月12日土曜日

九州・沖縄の航空モニタリング結果

読売新聞より

九州・沖縄は原発事故の影響なし…セシウム測定

文部科学省は11日、九州地方と沖縄県で1~3月に航空機を使って実施した放射性物質の測定結果を公表した。
 放射性セシウムの地表への沈着量は、すべての地域が平常時と同じ1平方メートルあたり1万ベクレル以下で、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響はみられなかった。
空間の放射線量でみると、九州山地、対馬、屋久島などで、カリウムやトリウムを含む天然の花こう岩の影響で、ほかの地域に比べて若干高い毎時0・1~0・5マイクロ・シーベルトの地域があった。
 同省では今後、関西地方、中国地方、四国や北海道の測定結果を順次公表していく予定。
(2012年5月11日21時29分  読売新聞)
文科省の元データはこちら

早く福島により近い関西地方、中国地方、四国や北海道の測定結果を出してほしいものです。

2012年4月19日木曜日

文科省、校庭線量基準を非公開で緩和(昨年4月)

文科省は何を優先しているのでしょう。

東京新聞より(青字化筆者)

校庭線量 非公開で緩和 文科省 昨年4月

2012年4月18日 07時01分

東京電力福島第一原発事故を受け、文部科学省が昨年四月、福島県で校庭利用を制限する放射線量の目安を、当初は計器の誤差があっても安全が守れる よう毎時三マイクロシーベルト以上にする方針だったのに、後に三・八マイクロシーベルトに緩くしていたことが分かった。本紙が情報公開請求で原子力安全委 員会から得た文科省の内部文書で判明した。どのように目安が決まったのか、具体的な経過が分かったのは初めて。 (榊原智康)
目安は、文 科省が昨年四月十九日、年間の被ばく線量二〇ミリシーベルト(一ミリシーベルトは一〇〇〇マイクロシーベルト)から逆算し、毎時三・八マイクロシーベルト にすると発表。数字は国際放射線防護委員会(ICRP)が示した「事故からの復興時は年一~二〇ミリシーベルト」との基準を踏まえた値だったが、保護者た ちから「子どもには高すぎる」と批判が噴出した。
内部文書によると文科省と安全委は昨年四月九日から十六日にかけて四回、非公開で協議。 文科省は十日までは、三・八マイクロシーベルトを軸としながらも「測定誤差を考慮」「安全性に配慮」などの理由を挙げ、小数点以下は切り捨て、三マイクロ シーベルトを目安に設定する方針を示していた。
さらに一・九~三マイクロシーベルトと比較的線量の高い校庭では、制限対象にはしないものの、子どもたちにマスクをさせるなど内部被ばく対策を追加することも盛り込まれた。
しかし、十二日に一転、三・八マイクロシーベルトに緩める案を提示。安全委の担当者によると、この際、文科省の担当者は「三マイクロシーベルトでは、対象 の学校が多くなり、(対応が)大変だ」と説明した。また別の理由として、半減期が八日と短い放射性ヨウ素が減って放射線量が次第に低下するため、目安を緩 くしても年間被ばく量を年二〇ミリシーベルト以下に抑えられると説明したという。
 協議とほぼ同時期に福島県が実施した校庭の放射線量調査では目安を三・八マイクロシーベルトにすると、校庭利用の制限がかかるのは四十三校だったのに対し三マイクロシーベルトと厳しくすると百三十七校と三倍以上に膨れあがる、との結果だった。
文科省の担当者は取材に「安全委と議論を積み重ねながら、同時に省内でも議論を続けた」と説明し、当初案の三マイクロシーベルトは議論途中の数字だったと強調した。
(東京新聞)

2012年3月13日火曜日

大手メディアの福島原発事故報道顛末

読売新聞、NHKを始めとした大手メディアで、福島原発事故による高線量の放射能について報道することがいかに困難だったかがわかります。

読売オンラインより(青字化、リンク追加筆者)

高線量報じる難しさ

当初行政の測定なし/データ本紙初掲載は5月

東日本大震災の発生後、読売新聞千葉支局は総動員で、被災現場や行政の取材に当たった。東葛地域では東京電力福島第一原子力発電所事故により、高い放射線量が観測されたが、当初は情報が不足し、どこまで書くか難しい判断に迫られた。放射線問題をどう報じたか、検証する。

昨年4月下旬、「東葛地域の放射線量が高いらしいが大丈夫か」という読者からの問い合わせが寄せられるようになった。根拠の不明確な話が多かったが、取材の結果、出所は東大のホームページだと分かった。
東大が公開していた柏キャンパスの空間放射線量(地上1メートル)は、3月21日に毎時0・80マイクロ・シーベルトに達していた。後に国が定めた除染基準の毎時0・23マイクロ・シーベルト以上(同)よりは高いが、原発事故との関係が不明確で、紙面化は見送った。
市民や研究者が測定した線量をインターネットで発信し始めると、住民に不安が広がった。本紙は県や市に取材したが、行政は東葛地域で測定しておらず、情報はなかった。
こうした中、本紙5月16日付朝刊「震災掲示板」に、「チェーンメールで放射線のデマ拡大」との記事が載った。文部科学省の指摘などを引用し、柏 市などで放射線量が高いといううわさは根拠がないとして警鐘を鳴らす内容だった。ただ、デマと決めつけられる根拠は乏しかった。
千葉支局が東葛地域の放射線量を初めて報じたのは、自治体の先頭を切って松戸市が独自に測定した結果を掲載した5月26日付朝刊「東葛版」だった。
ほかの市や県も測定を始めたが、大半は子供の屋外活動を制限する国の基準(毎時3・8マイクロ・シーベルト)を下回った。このため、7月7日付朝刊県版で報じた「放射線量 全県で基準以下」などでは、専門家の談話も交え、不安をあおりすぎないよう配慮した。
東葛地域の放射線問題を更に大きく取り上げたのは、7月、柏市などのごみ処理施設の焼却灰から高濃度の放射性物質が検出された後のことになる。

火災や液状化、津波被害は、当局の発表が足りなくても、記者が現場で見聞きした内容を原稿に反映できる。しかし、放射線は目には見えないし、臭いもしない。現場を歩いても、書ける情報はなかった。
住民らが計測した数値はあったが、測定時の環境や機器の精度によって結果は違ってくるため、無条件に掲載はできない。行政の発表を待つことにした のは、低線量被曝(ひばく)は比較的リスクが低いことを考慮した結果だが、リスクについて専門家の間でも見解が分かれる中、ニュースの価値判断が難しかっ たという面も否めない。
当局も情報を持たず、記者が現場に足を運んでも事実を確認しづらいという非常時は、またいつ訪れるか分からない。それに備え、日頃から様々な知識 の吸収に努め、臨機応変にあらゆる角度から取材を尽くせるよう、修練しておく必要性があると痛感した。
(倉茂由美子、淵上隆悠)
(おわり)
(2012年3月11日  読売新聞)

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 日刊サイゾーより(青字化筆者)
NHK『ネットワークでつくる放射能汚染地図』いま明かされる舞台裏
震災から2カ月を経た昨年5月15日、Twitterを中心に、NHKで放送されたある番組が話題となった。ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2
か月~』。元理化学研究所の岡野眞治博士や元独立行政法人労働安全衛生総合研究所の研究官・木村真三博士らの全面的な協力の下、福島県内の2,000キロ に及ぶ道路を測定したこの番組。専門家と共に調査された詳細なデータから、福島で進行する放射能汚染の現状を紹介した。この番組によって、ホットスポット として知られる浪江町赤宇木地区の現状が映し出され、政府の指定した緊急時避難準備区域である30キロ圏の外側も、必ずしも安全ではないという事実を教えた。

文化庁芸術祭賞、早稲田ジャーナリズム大賞、日本ジャーナリスト会議大賞など、数々の賞を贈られたこの番組はシリーズ化され、現在までに『海の ホットスポットを追う』『子どもたちを被ばくから守るために』などを放映。震災から1年となる2012年3月11日にはシリーズ5作目として『埋もれた初 期被ばくを追え』と題した弘前大学による事故初期の甲状腺調査や、気象シミュレーションによる各地のヨウ素131の濃度が紹介される。
そして、この番組の制作者たちの手記が集められた『ホットスポット ネットワークでつくる放射能汚染地図』(NHK ETV特集取材班・講談社刊)が刊行された。これは、原発事故の真実を追いかけたドキュメンタリーの裏側を明かす1冊である。
番組制作の中心を担ったのはディレクターの七沢潔氏。『チェルノブイリ・隠された事故報告』『放射能 食糧汚染~チェルノブイリ事故・2年目の 秋~』『原発立地はこうして進む 奥能登・土地攻防戦』など、原子力に関連した良質なテレビドキュメンタリーをつくってきた人物として知られている。しか し、東海村JOC臨海事故を取材した『東海村 臨界事故への道』を制作直後、放送文化研究所に異動。その後は番組制作の現場から遠ざかってしまった。国内 の原子力問題を追求したことが仇となり、閑職へ追いやられてしまったのだ。
だが、福島第一原発事故は七沢を必要とした。原発を特集したドキュメンタリーを企画した大森淳郎チーフディレクターは、七沢の携帯電話を鳴らす。「やっぱりあんたに来てもらいたい」。
この番組でスタッフと共に、各地の詳細な放射線量を計測した木村博士もまたリスクを背負って参加をした人物だ。厚生労働省が所轄する労働安全衛生 総合研究所研究員だった当時、「パニックを防ぐ」という名目で、同所には厳しい研究規制が敷かれていた。「行動は本省並びに研究所の指示に従うこと。勝手 な行動は慎んでください」そのメールを受け取り、彼は辞表を書いた。翌日、番組の打ち合わせに出席し、彼は七沢らと共に福島へ向かう車に乗り込んだ。
今年86歳を迎える岡野博士にとって、長距離の移動だけでも体力的には無理がある。さらに、低血糖症であるため、1時間に1度ブドウ糖を補給しな ければ身体がまったく動かなくなってしまうという症状を抱えていた。しかし、岡野博士もまた、妻の郁子さんと共に現地取材班に合流し、福島で彼オリジナル の測定器を操った。
ほかのスタッフたちにもさまざまな物語がある。放射線を浴びるかもしれないという危険だけでなく、それぞれがリスクを抱えていたのだ。
なぜ、彼らはそのようなリスクを背負ってまで福島に向かったのか。七沢は、それまでの原発取材の経験からこのように記している。「原発と、それを 押し進める巨大な体制に根こそぎにされ、人生を奪われた人々を取材するにつけ、その行き場のない怒りと悲しみを知り、解決できない現実から逃れることがで きなくなった」
放送後、苦労の甲斐あって番組は高く評価された。しかし制作当時、この番組はNHK局内から冷ややかな視線が送られていたという。局内のルールと して30キロ圏内での取材が規制されていたにもかかわらず、彼らはその規則を破った。番組内容を聞きつけた上層部は「偏向しているのではないか」と危惧 し、当初4月3日の放送を予定していた番組は5月に延期された。チーフプロデューサーの増田秀樹は「放送ができなかったら切腹では済まされない」と思いつめた。この番組の評価を考えれば、今では考えられないことばかりだ。
しかし、彼らは番組を制作し、社会に対して大きなインパクトを与えた。放送終了後、電話やメールなどで1,000件以上の再放送希望が寄せられ、NHKオンデマンドでは大河ドラマを凌ぐリクエストが集中した。
増田は、本書にこう寄せる。
「私たちは報道機関の端くれとして『事実を取材して伝える』という当たり前の仕事を、当たり前にやっただけで何も特別なことはしていない。山奥に置き忘れられていた非常用電源のようなもので、たまたま水没を免れ稼働を続けたに過ぎなかった」
この“非常用電源”が機能していなかったならば、福島第一原発と同様、メディアもまた暴走を続けてしまっていたかもしれない。『ネットワークでつくる放射能汚染地図』という番組は、日本にもまだ信頼できるメディアが存在しており、正しい情報を与えてくれるということを人々に確認させてくれた。
七沢はあとがきに記す。
「この本では通常の番組本では書かれない機微な舞台裏も描かれている。それはNHKという組織内の状況も含め、番組が制作され、放送にまで至った プロセスを描かなければ、原発事故直後、日本中が『金縛り』にあったかのような精神状況、メディア状況下で作られた番組のメイキングドキュメントにはならない。(中略)有事になると、組織に生きる人々が思考停止となり間違いを犯すことも含めて描かなければ、後世に残す3.11の記録とはならないと考えたのである
(文=萩原雄太[かもめマシーン])
●ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図5 埋もれた初期被ばくを追え』
3月11日(日)夜10時~
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2012/0311.html


ホットスポット ネットワークでつくる放射能汚染地図
NHKの底力。

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2012年3月9日金曜日

30キロ圏で原発由来のプルトニウム241検出

昨日、原子炉からプルトニウムも拡散していたことが発表されました。元の英文記事によると、一部の土壌サンプルは4月に収集したものだということです。どうして発表がこんなに遅いのでしょうか。すでにNHKを含む一部のメディアでは去年の夏にはプルトニウムの拡散は取り上げられていたと思うのですが。

プルトニウム検出が発表されたScientific reportsの記事
Isotopic evidence of plutonium release into the environment from the Fukushima DNPP accidentのリンクはこちら
以下は日本の大手メディアの報道です(青字化筆者)。

読売新聞より

原発事故で拡散、プルトニウム241初検出

東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散したとみられるプルトニウム241を、放射線医学総合研究所などが福島県内で初めて検出した。
文部科学省による昨年9月の調査結果では、同位体のプルトニウム238、239、240を検出していたが、241は調査対象外だった。英国の科学電子雑誌に8日、発表した。
研究チームは浪江町、飯舘村のほか、広野と楢葉の両町にまたがるJヴィレッジの3か所から採取した土壌や落ち葉から、241(1キロ・グラムあたり4・52~34・8ベクレル)を検出した。241は国内ではほとんど検出されないため、原発事故で拡散したと結論づけた。
最大濃度の落ち葉が採取された場所の今後50年間の被曝(ひばく)線 量は0・44ミリ・シーベルトと試算され、健康影響はほとんどないと研究チームはみている。ただ、241が崩壊して生じる放射性物質のアメリシウムは植物へ移行しやすいという研究もあり、「継続調査が必要だ」としている。文科省は241を調査から外した理由について、「検査に時間がかかるため、同じベータ 核種のストロンチウムを優先した」と説明している。
(2012年3月9日08時04分  読売新聞)
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 47NEWSより

福島3地点、プルトニウム241 「豆類蓄積の恐れ」と警告

 放射線医学総合研究所(千葉市)は、東京電力福島第1原発から北西や南に20~32キロ離れた福島県内の3地点で、事故で放出されたとみられるプルトニウム241を初めて検出したと、8日付の英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」の電子版に発表した。
 人体に影響のないレベルだが、プルトニウム241は他の同位体に比べて半減期が14年と比較的短く、崩壊してできるアメリシウム241は土壌を経由して主に豆類に取り込まれやすい。放医研は「原発20キロ圏内での分布状況を確かめる必要がある」としている。
 福島県飯舘村、浪江町の落ち葉、Jヴィレッジの土から検出

2012/03/08 23:00   【共同通信】

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 朝日新聞より

20~30キロ圏でプルトニウム241 原発事故原因か

放射線医学総合研究所などのグループが東京電力福島第一原発から20~30キロ付近の土壌からプルトニウム241を検出した。この核種は半減期が 14.4年であることなどから、1960年代を中心に行われた大気圏内での核実験ではなく、昨年の事故で原発の原子炉から放出されたと考えられるという。 8日付の科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版で報告した。
放医研の鄭建(ツン・ジェン)主任研究員らは、福島県葛尾村(原発の西北西25キロ)と浪江町(北西26キロ)、飯舘村(北西32キロ)、楢葉町のJ ヴィレッジ(南20キロ)、水戸市(南西130キロ)、千葉県鎌ケ谷市(南西230キロ)、千葉市(南西220キロ)で土壌を採取し分析した。
その結果、浪江町と飯舘村の落葉の層から1キロあたりそれぞれ34.8ベクレルと20.2ベクレル、Jヴィレッジの表土から1キロ当たり4.52ベクレ ルのプルトニウム241を検出した。プルトニウム241は、アルファ線やガンマ線を出すアメリシウム241(半減期432.7年)に変わる。

研究グループの田上恵子・放医研主任研究員は「大気圏内核実験が盛んに行われていた1963年当時の放射性降下物のデータから推定すると、今回のプルトニウム241の検出量は当時と同程度かそれ以下。特別な対策は必要ない」と話す。

2011年12月11日日曜日

韓ロ、日本列島周辺の海洋汚染を調査

朝日新聞より(青字化筆者)

韓ロ、海洋放射能汚染を調査へ 日本列島周辺で

 韓国、ロシア両政府は9日、福島第一原子力発電所事故に伴う放射能汚染水による海洋汚染共同調査を、日本列島周辺海域で行う方向で原則合意した。韓国内には、汚染水放出を巡る日本側の対応に不信感もあり、調査を通じて日本側に情報公開などを迫りたい考えだ。
 韓国外交通商省によれば、韓ロ両国は8、9両日、ソウルで環境協力合同委員会を開催。韓国が共同調査を提案し、ロシアも前向きに検討すると回答したという。韓国側は今後、調査の具体的な計画づくりを始める。
 韓ロ両国は協議の中で、調査の対象として日本海やオホーツク海、太平洋の日本列島周辺海域を念頭に話し合ったという。
(2011年12月9日22時52分)

2011年10月1日土曜日

読売:九電社員、農家装い「売れ行きに原発影響ない」

あきれて、物が言えません。

読売新聞より(青字化筆者)

九電社員、農家装い「売れ行きに原発影響ない」

九州電力の「やらせメール」問題に関する第三者委員会の調査結果で、またも驚くべき事実が判明した。
2005年のプルサーマル発電を巡る佐賀県主催の公開討論会で、県と九電が事前に進行を打ち合わせ、九電社員が農家になりすまして発言するなど巧妙な世論操作の実態が浮かび上がった。
◆周到な準備◆
討論会は05年12月25日、佐賀県唐津市のホテルで開かれた。科学ジャーナリストをコーディネーターに、推進派と慎重派の学者ら6人がパネリストとして参加した。
第三者委の調査結果によると、九電は討論会を成功させるため、県に対する全面的な協力体制を敷いた。事前の県との打ち合わせで質問者の配置を決め、議事録にまとめていたという。
3連休の最終日で、クリスマス当日だったこともあり、来場者が少なくなることを懸念し、社員らを徹底して勧誘。その結果、約700人で埋まった会場の半数を九電関係者が占めた。
6ブロックに分けられた会場で「仕込み質問者」を分散させ、それぞれに支援部隊を20人ずつ配置。プルサーマル発電の安全性を印象づけるため、最 後は「推進の質問」で終わるようなシナリオを作成し、県に渡していた。「コーディネーターに質問者の着席位置を伝えておく」と記載された社内資料も残って いるという。
◆7人が九電関係者◆
討論会では、18人が質問に立ち、賛成派8人のうち7人が九電関係者だった。ほとんどが九電が用意した原稿を読み上げる形で発言。
 最初に質問した社員は手帳を見ながら、「危ない、危ないと言われて、玄海1号機が運転を開始して30年近くたつが、私の家で作っている米とか野菜が放射能の影響で売れなくなったことはない」と農家を装った。
(2011年9月30日12時19分  読売新聞)

2011年9月13日火曜日

東電の黒塗り資料問題

東電が国会の福島原発事故調査委員会に提出した事故時のマニュアルがこの黒塗りのものです。






これで事故の解明ができるはずもないでしょう。国にはぜひ毅然とした態度で黒塗りなしの原本の提出を実現させてほしいです。

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NHKオンラインより(青字化筆者)

衆院 原発事故時の手順書開示を

9月13日 6時55分  東京電力福島第一原子力発電所の事故調査を行っている衆議院の特別委員会が、東京電力に事故時のマ ニュアルを提出するよう求めたところ、内容のほとんどを黒く塗りつぶして提出されたことから、特別委員会は、経済産業大臣に対し、東京電力に原本のままの 提出を命じるよう求めました。
衆議院の科学技術・イノベーション推進特別委員会は、福島第一原発の事故の原因を調べるため、東京 電力に対し、9日までに事故時のマニュアル「事故時運転操作手順書」と深刻な事故で使う手順書を提出するよう求めました。これに対し、東京電力は、「事故 時運転操作手順書」は内容のほとんどを黒く塗りつぶして提出し、また深刻な事故で使う手順書だとして12日提示したのは表紙と目次の3枚だけで、目次の大部分を塗りつぶしていたうえ、資料はその場で回収しました。東京電力は「知的財産が含まれていて、また核物質をテロなどから守らなければならず、公表でき ない」と説明しています。これに対し特別委員会の川内博史委員長は、12日、経済産業大臣に対し東京電力に原本のままの提出を法律に基づいて命じるよう求 めました。この問題について経済産業省、原子力安全・保安院は「今後、どう対応するか検討したい」としています。