2011年8月31日水曜日

原発シンポ、新たなやらせ疑惑5件

これだけやらせが多いと、今までの原発シンポジウム、全部調べてほしいです。

東京新聞より(青字化筆者)

原発シンポ やらせ疑惑 新たに5件

2011年8月31日 朝刊
 
 国主催の原発に関するシンポジウムなどで経済産業省による「やらせ」を調べている第三者調査委員会は三十日、中部、九州、四国の三電力会社のシン ポで同省原子力安全・保安院から動員要請などがあったと認める中間報告を発表した。東北、九州の二電力会社の計五件の説明会などでもやらせの疑いがあるこ とが分かった。 
 調査委は同省が設置。大泉隆史委員長(弁護士、元大阪高検検事長)は同日の会見で、認定した三件を「不適切なものと思っている」と指摘。保安院の組織的関与は「もう少し調査させてほしい」と述べた。
 認定された三件は二〇〇五年十月の九電玄海原発、〇六年六月の四電伊方原発、〇七年八月の中電浜岡原発に関するシンポ。玄海と伊方は保安院の課長、浜岡は係長クラスが開催約一カ月前に電力会社に動員などを求めた。
 新たにやらせ疑惑が浮上したのは、〇六年十月に宮城県石巻市と女川町で開かれた東北電女川原発に関する住民説明会(計三回)と、一〇年五月に鹿児島県薩摩川内市で開かれた九電川内原発のヒアリング今年六月に佐賀県内で放映された同玄海原発の県民向け説明番組の計五件。
 東北電の三件は保安院が動員を要請し、九電の二件は資源エネルギー庁が「発電再開の意見表明をしてほしい」と働き掛けた疑いがあるという。
 調査委は再発防止策を盛り込んだ最終報告書を九月末にとりまとめる予定。海江田万里経産相は「国の関与が認められたのは大変遺憾。すべての膿(うみ)を出し切る必要があり、引き続き徹底的な調査をお願いしたい」とのコメントを出した。

2011年8月29日月曜日

文科省に毎時1マイクロシーベルトの新基準の見直しを求める声明

Greenpeace Japanより転載します。(ハイライトは筆者)

8月26日、文部科学省は、福島県教育関係者に「福島県内の学校の校舎・校庭等の線量低減について」
を通知しました。新基準を年1ミリにすること、これにより校庭の基準を毎時1マイクロシーベルトにすることとなっています。
前の基準年20ミリシーベルトより下がりましたが、毎時1マイクロシーベルトではまだ、高すぎます。
また、学校内での被ばくだけでなく、起きてから寝ている間までの子どものトータルな被ばくを管理するよう要請してきたにもかかわらず、相変わらず、学校内だけ。そして内部被ばくも含めるとしながらも、給食はノーカウント。

福島の子ども被ばく問題に取り組むグリーンピース・ジャパンほか5団体は、本日、声明を発表して、さらなる見直しを求めました。

NGO共同声明
2011年8月27日
文科省・学校基準見直しに関する声明
校庭の新「目安」毎時1マイクロシーベルト(年間約9mSv)は高すぎる
放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)よりも高い「目安」
学校給食の放射能測定を行い、内部被ばくを評価すべき
「学校内」に限定せずに、トータルな被ばく管理が必要
子どもたちを守るために、法定1ミリシーベルトの順守と避難・疎開の促進を
8月26日、文部科学省は、「福島県内の学校の校舎・校庭等の線量低減について」を発出し、校庭・園庭の使用目安を1マイクロシーベルト/時とすることを福島県等に通知しました。
私たちは4月19日に、同省が校庭等の使用基準3.8マイクロシーベルト/時(年20ミリシーベルトより算出)としたとき以来、この非常に高い基準 について撤回を求め、署名・交渉・要請行動などの活動を行ってきました。今回の通知によって3.8マイクロシーベルト/時(年20ミリシーベルト)は正式 に廃止されることになりました。これは、あまりに遅すぎたものの、福島県内をはじめ、全国の市民の声および国際的な批判に応えざるを得なくなったためで す。
しかし、新たな「目安」にも以下の大きな問題があります。
1.依然として高すぎる「目安」放射線管理区域(注1)は、毎時0.6マイクロシーベルトです。新「目安」の毎時1マイクロシーベルトは依然としてそれをはるかに超える値です。これを「目安」とする場合、年約9ミリシーベルトにもなります。
注1)放射性管理区域では、労働法規により、18才未満の労働は禁じられている。放射能マークを掲示し、子どもを含む一般人の立ち入りは禁じられ、厳格な放射線管理が行われ、事前に訓練を受けた者だけが立ち入ることのできる区域である(電離放射線障害防止規則など)。
2.学校外の被ばくを除外「年1ミリシーベルトを目指す」としつつも、学校外の被ばくを除外しています。子どもたちが学校で過ごす6.5時間だけを対象にして、通学時の被ばくなどは含まれません。
3.「内部被ばく」を考慮の対象としているが、給食の放射能測定はしない内部被ばくを考慮するとしたこ とは、一歩前進といえます。一方で、学校給食の放射能測定は基本的に行わず、一部の自治体による取組みに任されています。これでは内部被ばくを考慮したこ とにはなりません。既に、子どもたちの尿から放射能が検出され、内部被ばくに対する不安が高まっています。実際に食材の放射能測定を行わず、計算だけで内部被ばくを考慮しても、子どもたちを守ることはできません。
4.「目安」を超えても、野外活動を制限することもしない今回の文科省の通達では、校庭で1マイクロ シーベルトを超える箇所があることを認めています。それに対しては、「除染などの速やかな対策が望ましい」と一般的に語り、「仮に毎時1マイクロシーベル トを超えることがあっても、野外活動を制限する必要はありません」としてしまっています。単なる「目安」であり、子どもたちを放射能から守る実行力ある措 置を伴わないものです。これでは子どもたちは守れません。
福島の子どもたちを守るためには以下が必要です。・ 法定1ミリシーベルトの順守。線量が高い地域を「選択的避難区域」(注2)に設定し、住民が自らの判断で避難できる環境をつくること
・ サテライト疎開(注3)など、あらゆる知恵を動員して、抜本的な被ばく回避を行うこと
・ 学校内外および実際の内部被ばくも含めた形で、子どもたちの被ばく管理を行うこと
・ 内部被ばく低減を実現するために、給食の放射能測定を行うこと。食材の産地公表を行うこと
注2)住民が自らの判断に基づき避難を行うことを、正当な賠償の支払いや行政措置などにより保証していくこと
注3)学校や支所などを核とする疎開者コミュニティの形成により、福島県人として疎開地で福島人として暮らすこと
以 上
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
国際環境NGO FoE Japan
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会
グリーン・アクション
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

2011年8月28日日曜日

放射性物質:7都県で焼却灰から暫定基準超えセシウム

毎日jpより(青字化筆者)

放射性物質:7都県で焼却灰から暫定基準超えセシウム

2011年8月27日 20時58分
環境省は27日、東北、関東地方など16都県を対象に廃棄物焼却施設で出た焼却灰を調べた結果、7都県42施設で、埋め立て可能な暫定基準(1キ ロ当たり8000ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。東京電力福島第1原発事故による汚染が広範囲に広がっていることが改めて示さ れた。
 同省は福島県に限り、同10万ベクレルまでは埋め立てを許容する方針を既に提示しており、福島県以外にもこの方針を拡大する考えだ。
調査は、東京都内の焼却施設で6月、暫定基準を超える放射性セシウムが検出されたことから、青森県を除く東北5県、関東・甲信越地方と静岡県の計16都県に対して同省が要請していた。
その結果、焼却灰のうち、焼却炉内に残った「主灰」からは、福島県内の7施設で放射性セシウムが暫定基準を超えた。フィルターなど集じん設備から 回収した「飛灰」からは、岩手2▽福島16▽茨城10▽栃木3▽群馬2▽千葉8▽東京1--の各施設で暫定基準を超えた。最も高い数値は、福島市内の焼却 場で検出された9万5300ベクレルだった。
同省は、各地の焼却場で処分できない汚染灰の一時保管所が満杯に近づいている事態を重視。27日開かれた、がれき処理に関する安全性検討会では 「廃棄物処理を進め、身近な環境から放射性物質を取り除くことが重要」として、8000ベクレル以下の焼却灰は従来通り埋め立て処分を急ぐ一方、8000 ベクレル超~10万ベクレルの焼却灰についても福島県同様、適切に処分することが必要との意見で一致した。
試算では、焼却灰中の放射性セシウムが1キロ当たり10万ベクレルまでの場合、埋め立て場所の周辺住民の被ばく量は、作業中でも一般人の年間線量限度(1ミリシーベルト)を下回り、埋め立て後は100分の1以下になるという。
ただし、雨水に溶け出して地下水を汚染しないよう、焼却灰をセメントで固めるなどの処理が必要。また、埋め立て後の放射線量モニタリングや跡地利用の制限などの対策も欠かせないとしている。【江口一】

原発周辺住民は「ヨウ素剤飲むべきだった」 識者が指摘

asahi.comより(青字化筆者)

原発周辺住民は「ヨウ素剤飲むべきだった」 識者が指摘

 東京電力福島第一原発の事故で周辺住民が飛散した放射性ヨウ素を空中や食品から体内に取り込むことによる甲状腺の被曝(ひばく)は、健康被害を予防する安定ヨウ素剤を飲むべきレベルだった可能性があることが、27日、埼玉県で開かれた放射線事故医療研究会で指摘された。
今回、政府は原発周辺住民にヨウ素剤の服用を指示しなかった。しかし研究会では、原子力安全委員会の助言組織メンバー、鈴木元・国際医療福祉大クリニッ ク院長が「当時の周辺住民の外部被曝の検査結果などを振り返ると、安定ヨウ素剤を最低1回は飲むべきだった」と指摘した。
3月17、18日に福島県で実施された住民の外部被曝検査の数値から内部被曝による甲状腺への影響を計算すると、少なくとも4割が安定ヨウ素剤を飲む基準を超えていた恐れがあるという。
放射性ヨウ素は甲状腺に集まりやすく、甲状腺被曝では放射性ヨウ素の中では比較的、寿命が長い放射性ヨウ素131(半減期約8日)だけが考慮されていた が、広島大原爆放射線医科学研究所の細井義夫教授は「半減期が2時間と短いヨウ素132も考慮が必要」と指摘。理化学研究所などが3月16日に原発30キ ロ圏外の大気を分析した結果、放射性物質の7割以上が放射性ヨウ素132や、約3日で放射性ヨウ素132に変わる放射性物質だったという。(大岩ゆり)

2011年8月27日土曜日

北電でも「やらせ」発覚

(8/30記事追加)

北海道新聞より(青字化筆者)

北電「やらせ」認める 泊3号機のシンポジウム

(08/26 22:25)
北電は26日、記者会見し、泊原発3号機(泊村)のプルサーマル計画をめぐるシンポジウムでの「やらせ」疑惑について、社員に参加と推進意見の表明を求める文書をメールで送ったと認めた。
問題となったのは、2008年10月12日のシンポで、道と泊村など地元4町村の共催で岩内町で開かれた。約380人が参加した。北電によると、メールは同3日付で、現地事務所渉外課が各課に送った。
北電は、メールを発送した経緯や出席した社員数、意見表明の有無などについて今後、詳細に調査するとしている。
泊村の牧野浩臣村長は、取材に対し「大変遺憾。北電が安全対策をしっかり行えば、やらせなどする必要がない」と指摘した。

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読売オンラインより(青字化筆者)

北海道電、プルサーマル先送り…やらせ問題で

北海道電力が泊原子力発電所(北海道泊村)3号機のプルサーマル計画を巡る2008年の公開シンポジウムで社員に計画推進の意見を出すようメールを 送っていた問題に関連し、北電は29日、同計画で使うウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の製造を一時凍結すると発表した。
 北電は同日、「やらせメール問題」を解明するため、外部有識者による「第三者委員会」を9月中に発足させることも発表。同委員会が調査結果を出すまではMOX燃料の製造を先送りする方針を示した。
12年春の定期検査時に予定していたMOX燃料の原子炉への挿入とプルサーマル発電への移行についても、高橋賢友常務は「今後の工程を考えると、厳しい状況」との認識を示した。北電のプルサーマル発電の開始は早くても13年以降にずれ込む見通しとなった。
(2011年8月30日11時04分  読売新聞)

多摩の公園でセシウム検出 堆積汚泥の出所不明

東京新聞より(青字化筆者)
2011年8月26日
 高い空間放射線量の影響で、川崎市中原区の平間公園に続き、市営プールの利用が中止になった多摩区の稲田公園。市民らは身近な放射能汚染に驚き、調査に訪れた市職員は途方に暮れた。 (平木友見子、山本哲正)
 国が汚泥処理の目安にしているのが一キログラム当たり八〇〇〇ベクレル。その二倍以上の同一万六五〇〇ベクレルが、夏休みに一日当たり約二百人もの子どもたちが遊びに来ていたプールの入り口脇で、検出された。
 堆積していた汚泥は布や紙が交じり、多摩区道路公園センター整備課によると、出所は不明。市で公園の清掃などを委託している業者やプールの職員も「知らない」と話しており、プールから出た可能性は低いという。
 稲田公園の空間放射線量を自主的に測定していた市民グループ「ピース&スマイルプロジェクト川崎」の男性は「自分の子どもが公園やプールに来るの で周囲を何箇所か測ったら、基準値をはるかに超えた値が出た」と驚いていた。「市も測定してくれているが、枯れ葉のある場所に絞っていて、稲田公園は対象 ではなかった。今後は対象範囲を広げてほしい」と話す。
 空間放射線量を測定していた市職員の一人は「原因は落ち葉だと思っていたが、落ち葉でなかったことになると、どこまで調べればいいのか。あまりに想定外のことに戸惑っているし、範囲を広げれば日常業務に支障が出る。正直、測定は国がやってほしい」と頭を抱えていた。

2011年8月26日金曜日

元原発メーカー社員ら36人が保安院に再就職

東京新聞より(青字化筆者)

東芝・日立など OBが“自社”原発検査 10年で36人 保安院に再就職

2011年8月26日 06時59分
 原発メーカーなどの社員が経済産業省原子力安全・保安院に再就職し、出身企業の製品が納入された原発などの検査を担当したケースが過去十年で少な くとも三十六人に上ることが、経産省が国会関係者に提出した資料で分かった。保安院は「検査の中立性や公平性に影響はない」と説明しているが、専門家は 「なれ合いになる恐れがある」と指摘している。
 保安院業務管理官室によると、透明性・公平性が疑われるとして、電力会社出身の検査官にはその電力会社の原発を担当させないのが慣例。しかし、電力会社の関連会社や原発メーカーの出身者は慣例の対象外だった。
資料によると、二〇〇一~一一年、三十六人が「原子力保安検査官」として、出身会社やグループ企業が関与した原発の担当となった。経産省は検査官の全経歴を明らかにしておらず、出身企業が関与した原発を担当した人数はもっと多い可能性がある。
中には、出身企業の納入先原発を渡り歩いたケースが七件あった。〇一年に採用された東芝出身の検査官は、同社が格納容器などを納品した敦賀原発を担当後、 同じく納入先の浜岡原発を担当。日立グループのバブコック日立出身で〇三年採用の検査官も、日立が関与した敦賀原発、島根原発を担当した。
また、MOX燃料を製造する原子燃料工業(原燃工)が〇八年三月末に高浜原発への燃料調達契約を関西電力と交わした翌日、原燃工の出身者が同原発担当の検査官として採用されるなど、納入が採用のきっかけになったと受け取れるケースもあった。
保安院が発足した〇一年当時、検査官の前身の運転管理専門官は五十人しかおらず、全国二十一カ所の検査官事務所に配置するには人手不足だった。このため、即戦力として原発メーカーや電力会社の社員を中途採用してきた経緯がある。
中途採用者は〇一年からの十年間で八十三人。主な出身別では、東芝グループが二十七人、日立グループが七人、三菱電機グループ、IHI、関西電力が各六人、東京電力グループが三人。現在も保安検査官約百二十人の六割を中途採用が占める。
業務管理官室の担当者は「中途採用者は原子力の専門家で実効性ある規制に必要。(納入先への配置は)現場の設備に詳しいということも理由の一つ」と説明している。
(東京新聞)

2011年8月25日木曜日

東電、15m超の津波も予測…想定外主張崩れる

読売オンラインより(青字化筆者)

東電、15m超の津波も予測…想定外主張崩れる

東京電力が東日本大震災の前に、福島第一原子力発電所に従来の想定を上回る10メートル以上の津波が到来する可能性があると2008年に試算していたことが政府の事故調査・検証委員会で明らかになった問題で、東電は同じ試算で高さ15メートルを超える津波の遡上(そじょう)を予測していたことが24日わかった。
 大震災で同原発は、14~15メートルの津波に襲われたが、「想定外の津波」としてきた東電の主張は、15メートル超 の遡上高の試算が明らかになったことで崩れた。東電は試算結果を津波対策強化に生かさず、大震災4日前の今年3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に対 し報告していた。
東電によると、国の地震調査研究推進本部が02年7月に新たな地震の発生確率などを公表したのを受け、東電は、08年にマグニチュード(M)8・ 3の明治三陸地震(1896年)規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。第一原発の取水口付 近で高さ8・4~10・2メートルの津波が襲来。津波は陸上をかけ上がり、1~4号機で津波の遡上した高さは海面から15・7メートル、同5・6号機で高 さ13・7メートルに達すると試算した。
(2011年8月25日10時31分  読売新聞)

福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分


東京新聞より(青字化筆者)

福島第一放出セシウム137 広島原爆168個分

2011年8月25日 07時08分
 政府が、東京電力福島第一原発の1~3号機事故と、一九四五年の広島への原爆投下で、それぞれ大気中に飛散した放射性物質の核種ごとの試算値をま とめ、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会に提出していたことが分かった。半減期が約三十年と長く、食品や土壌への深刻な汚染を引き起こすセシウ ム137の放出量を単純比較すると、福島第一原発からの放出量は広島原爆一六八・五個分に相当する。
福島第一原発事故は今年六月の国際原子力機関(IAEA)閣僚会議に対する日本政府報告書、広島原爆については「原子放射線の影響に関する国連科学委員会二〇〇〇年報告」を基に試算されている。
セシウム137の放出量は、福島第一原発1~3号機が一万五〇〇〇テラベクレル(テラは一兆)、広島原爆が八九テラベクレル。このほかの主な核種では、福 島事故で大量に飛散したヨウ素131(半減期約八日)は、福島が一六万テラベクレル、広島が六万三〇〇〇テラベクレルで、福島は広島原爆約二・五個分。半 減期が約二十八年と長く、内部被ばくの原因となるストロンチウム90が、福島が一四〇テラベクレル、広島が五八テラベクレルで、広島原爆約二・四個分とな る。
ただ、政府は特別委に対し、福島事故と広島原爆との比較自体には「原子爆弾は爆風、熱線、中性子線を放出し、大量の殺傷、破壊に至らしめるもの。放射性物質の放出量で単純に比較することは合理的ではない」と否定的な考えを示している。
試算値は川内博史衆院科学技術・イノベーション推進特別委員長が八月九日の同委員会で「広島型原爆の何発分かを政府として正確に出してほしい」と要求していた。
(東京新聞)

2011年8月24日水曜日

もんじゅ、来週にも復旧作業に着手?!

さまざまな懸念が寄せられているにもかかわらず、もんじゅを動かす計画はまだ中止する気がないようです。これだけは何としてでも中止にすべきだと思います。

日本経済新聞より


「もんじゅ」炉内装置、来週にも復旧に着手

2011/8/23 20:41
 日本原子力研究開発機構は23日、6月下旬に高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内から引き抜いた炉内の中継装置の点検・調査結果を福井県に報告した。来週にも装置の復旧作業に着手する。原子力機構の野村茂雄敦賀本部長代理が明らかにした。
 10月中までをメドに装置の落下に伴う炉内への影響調査と、装置を引き抜くために取り外した原子炉容器のふたの一部を元の位置に戻す作業を 行う。装置本体の設置はその後取りかかる。今年度中としてきた40%出力確認試験の開始について、野村氏は「そのために準備をしている」と述べ、計画に変 更がないことを強調した。

学校の毎時3・8マイクロ・シーベルト基準廃止

読売オンラインより

学校の毎時3・8マイクロ・シーベルト基準廃止

 政府は、学校での屋外活動を制限する放射線量としてきた毎時3・8マイクロ・シーベルトの基準を廃止し、今後は同1マイクロ・シーベルトを目安に校庭などの除染を進める方針を固めた。
 基準線量が高すぎるとの批判や、福島県内外で独自に除染が進められている状況を受けたもので、事実上これまでの「安全 値」を見直す形だ。文部科学省は、子供が学校で受ける積算線量を年間1ミリ・シーベルト(1000マイクロ・シーベルト)以下に抑えることを目指し、除染 費用を支援する。
毎時1マイクロ・シーベルトは、年間の積算放射線量が1ミリ・シーベルトを超えない目安と位置づけ、屋外活動を制限する新たな基準とはしない方針。年間1ミリ・シーベルトは、平常時に自然界や医療行為以外で浴びる線量の限度とされる。
(2011年8月24日03時04分  読売新聞)

東北、関東で100市町村、農産物の検査実施ゼロ

47NEWSより

食品の放射性物質抜き打ち検査へ 産地100カ所実施ゼロ

 福島原発事故を受け、政府が食品の放射性物質検査を求めた東北、関東などの14都県のうち、約100市町村を産 地とする農産物は、7月末時点で一度も検査が実施されていないことが23日、厚生労働省への取材で分かった。同省は検査実績の少ない市町村産の食品を中心 に、“抜き打ち検査”を実施する方針を決めた。
厚労省幹部は「得られるデータは消費者にとって大きな指標。産地間で検査に濃淡があってはいけない」としている。
14都県には600余りの市町村がある。地元産農産物が一度も検査されていない市町村が約100カ所ある一方、検査が10件以上実施されている市町村も約2割あった。
2011/08/24 02:02   【共同通信】

2011年8月23日火曜日

泊原発、玄海原発廃炉を求める訴訟の動き

(8/24 情報追加)

北海道では泊原発廃炉を求め、 佐賀では玄海原発廃炉を求め、各原告1000人規模で訴訟を起こす動きがあります。

 Yahoo Japan ニュースより (青字化筆者)

北海道、泊原発廃炉求め提訴準備――原告は1000人規模

週刊金曜日 8月15日(月)18時18分配信
北海道在住の弁護士や研究者らが一〇〇〇人規模の原告団と一〇〇人体制の弁護団による原発廃炉訴訟の準備を進めている。七月七日夜、札幌市内で開かれた設立会には各地から約三〇〇人が集まり、関心の高さをうかがわせた。

この日発足した「泊原発の廃炉をめざす会」が廃炉措置を求めているのは、北海道南部の泊村で北海道電力が稼働させている泊発電所。道内唯一の原発サイト で、一九八八年に試運転を開始して今年二四年目を迎える一号機、九〇年完成で二二年目の二号機、二〇〇九年春に初臨界に達して三年目の三号機を擁してい る。〇九年度には、道内の年間発電電力量の二九%をこれら三基が発電した。

「めざす会」共同代表の市川守弘弁護士は「東京電力・福島第一原発の事故は、これまでの安全対策が無意味だったと証明した。もし泊原発で同様の事故が起き たら、北海道にとって最も重要な農業、漁業、観光業は崩壊する」と、訴訟の必要性を説明。憲法第一三条が保障する人格権に基づき、今年一〇月までに、北海 道電力を相手取って原発廃炉を求める訴訟を札幌地裁に起こすという。

裁判費用をまかなうために一口一〇〇〇円で会員を募り、どの会員も希望すれば原告団に加われる仕組みにした。同じく共同代表の常田益代北海道大学名誉教 授(美術史、建築史)は「原発を廃しても質の高い生活を保つことができると、多くの市民が理解し始めている。脱原発の意識はどんどん高まっている」と手応 えを語った。

【問合せ】電話 080・3027・3832 メールアドレス tomarihairo@gmail.com

(平田剛士・フリーライター、7月15日号)
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佐賀新聞より(青字化筆者)
2011年08月21日更新
玄海原発廃炉へ訴訟準備会 千人規模の原告団公募

佐賀、福岡、長崎などの弁護士らが21日、九州電力玄海原発(佐賀県東松浦郡玄海町)の廃炉を求める訴訟準備会を発足し、第1回会合を佐賀市内で開い た。9月中旬から北部九州3県の住民を中心に1000~1500人規模の原告団を公募し、年内を目標に佐賀地裁に提訴する準備を進めていく。

準備会には北部九州3県のほか熊本や大分、宮崎の弁護士約30人が参加。会合は非公開だったが、終了後、取材に応じた世話人の池永満弁護士(福岡県)に よると、「玄海原発の廃炉」を目標に訴訟を起こすことは決まったが、具体的な請求内容や被告に九電だけでなく国も含めるのかについては今後の準備会で議論 していく。

地元住民を原告として同様の訴訟を起こす動きは全国各地に広がっており、弁護士による全国連絡会も発足。玄海原発に関する訴訟でも連携を取って進めていく。

池永弁護士は「従来の原発関連訴訟は原告数百人規模だったが、福島の原発事故後の訴訟は千人以上の原告による全く違った取り組みになる。訴訟以外の運動も含めて展開していく」と話した。
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このような、原発差し止め訴訟ですが、今まで実に20連敗だったということを知りました。原発推進が国策だったため、司法の場でも原発推進勢力が圧倒的に強かったようです。しかし、福島原発事故後は状況が変わるのではないかという観測もあるようです。この件については、


元「法律新聞」編集長の弁護士観察日記
「原発」に無力だった司法の状況
という記事が参考になります。以下に書き出しだけ転載します。
 このほど結成された脱原発弁護団連絡会議の河合弘之代表が、8月9日に開かれたシンポジウムで、今年3月11日以前、原発差し止め訴訟が実に20連敗で全敗状態だったことについて、4点の理由を挙げて、分かりやすく説明しています。
続きはhttp://kounomaki.blog84.fc2.com/blog-entry-229.html



2011年8月17日水曜日

経産・文科省、レベル7翌日に原発新設は増額」を決定

東京新聞のスクープです。

(青字化筆者)

2011年8月17日 07時01分

交付金で原発後押し レベル7翌日「新設は増額」

原子力関係予算を握る経済産業省と文部科学省が福島第一原発事故の一カ月後、原発の立地自治体などに交付金を支給する規則を全面改正し、新増設時の 交付額を増やす一方、既設の原発では発電実績に応じて交付額を決める方式に変更していたことが分かった。事故収束に向けた見通しが立たず、原因究明もまま ならない時期に、新増設や運転を後押しする改正をしていたことになる。
改正したのは「電源立地地域対策交付金」の交付規則。四月十三日に 改正され、海江田万里経産相と高木義明文科相の連名で、同日付の官報に告示した。経産省原子力安全・保安院が福島第一原発事故の国際評価尺度を、旧ソ連 チェルノブイリ原発事故と同じレベル7に引き上げた翌日のことだった。
改正規則では、原発を新設したり増設したりする際の交付金の単価を増額。発電能力(出力)百三十五万キロワットの原発を新設する場合だと、運転開始までの十年間に立地自治体へ支給する額は、四百四十九億円から四百八十一億円に三十二億円上積みした。
一方、既設の原発では、発電実績を重視する仕組みに変わった。
立地外の都道府県に電力を供給した際に交付する「電力移出県等交付金相当部分」は、たとえ発電量がゼロでも、原発の規模に応じた交付金が支払われてきた。二年間の経過措置はあるものの、今後は発電量だけが基準になる。
運転開始の翌年から運転終了まで長期間にわたり支給する「長期発展対策交付金相当部分」や、使用済み核燃料再処理工場などの地元に交付する「核燃料サイクル施設交付金相当部分」も、発電量や稼働実績を重視して交付する。
新増設に反対する市民団体からは実績主義への変更によって運転を停止すると交付金が減るため、地元自治体が停止を求めにくくなると指摘が出ている。
資源エネルギー庁は今回の規則改正を記者発表せず、官報に告示しただけだった。説明用の冊子も二〇〇四年二月に規則を制定した際には、表紙に「大改正後の 新たな交付金制度」と記し、「新たに地域活性化事業が交付対象事業に追加」などと、これまでの制度との違いが分かるようになっていた。だが、今回は新制度 の内容しかなく、どこを変更したのか前の冊子と比べないと分からない。
同庁電源地域整備室は「昨年六月にエネルギー基本計画が閣議決定され、これに基づき改正したが、地元からの要望もあった」と説明。官報の告示時期には「特段大きな意味はない」としている。
<エ ネルギー基本計画> 2002年に制定されたエネルギー政策基本法に基づき、エネルギーの需給に関する長期的、総合的な施策を進めるために政府が策定す る。昨年6月に菅直人内閣が閣議決定した基本計画では、原子力について「安全の確保を大前提として、国民の理解と信頼を得つつ、新増設の推進、設備利用率 の向上」などを図るとしている。30年までに14基以上の新増設を行う目標を掲げている。
(東京新聞)

避難住民解雇 「放射能 法の想定外」

Chunichi Webより(青字化筆者)

避難住民解雇 「放射能 法の想定外」

(2011年8月13日) 【中日新聞】【夕刊】 
厚労省、静観の構え
福島第1原発事故による健康不安などから職場復帰の先延ばしを希望した避難住民が勤務先から退職や解雇を迫られる実態。避難住民の雇用 をめぐる新たな課題といえるが、厚生労働省の担当者は「放射能の問題は法の想定外。当事者同士で話し合ってもらうしかない」と静観の姿勢だ。
【関連記事】原発避難に退職強要 勤務先「健康不安」認めず
厚労省は、仕事を失った被災者らに対応するため、被災3県の労働基準監督署などに特別相談窓口を設置している。これとは別に、全国各地 の避難所などで延べ1500カ所以上の出張相談も実施。7月末までに約8800件の相談があったが、7割以上が被雇用者側からの訴えだった。
復帰の先延ばしを求めて退職や解雇を迫られるケースについて、福島労働局の担当者は「『被災者だからかわいそう』というだけでは、責任は問えない」と説明する。
放射性物質による健康不安をどこまで考慮するかという点も「法に規定がない以上、強制的な対応はできない」と指摘。避難住民から相談があったとしても「雇用者に話し合いの場を設けるよう、お願いするぐらいのことしかできない」と述べた。
企業の一部には避難先にある職場への異動を認める例もあるが、復帰を求められた人の中には仕事を失うことを恐れ、避難先の家族と別れ職場に戻っている例も少なくないとみられる。
大手メーカーの工場で働く福島県在住の30代男性も関東地方に妻子4人を残したままで「生活のため福島へ戻るしかなかった。できれば家族が離れ離れになるのは避けたい。政府や会社に対応を考えてほしい」と語った。

2011年8月12日金曜日

北海道の泊3号機、営業運転再開問題

最近、北海道の泊原発3号機が注目されています。

泊原発3号機は、今年の1月に定期点検に入った原子炉で、福島第一原子力発電所の事故直前の3月7日から、定期点検の最終行程にあたる調整運転を続けていました。
今、3号機の営業運転を再開するかどうかが焦点になっています。

泊原発3号機に関する報道をいくつか紹介します。


YOMIURI ONLINEより(青字化筆者)

泊3号機、営業運転先送りへ

経産相「道の判断待つ」

 海江田経済産業相は10日、定期検査で調整運転中の北海道電力泊原子力発電所3号機(泊村、91・2万キロ・ワット)の営業運転への移行につい て、数日間先送りする方針を固めた。9日の段階では最速で11日中にも移行する見通しだったが、北海道からの「地元軽視」との強い反発を受け、地元の意向 に配慮する方針に改めた。
 海江田経産相は10日夜、北海道の高橋はるみ知事に電話をかけ、「道の判断は大切なので待ちたい。数日くらいのうちに結論をいただければ」と伝えた。高橋知事は「大臣の申し入れを踏まえて、道としての考え方をできる限り早く集約する」と答えた。
一方、経産省原子力安全・保安院は10日午後6時、泊3号機で実施していた営業運転に移行するための最終検査(総合負荷性能検査)を終了した。保 安院は結果を11日に原子力安全委員会に報告する。その場で了承されても、定期検査の終了証は道の判断を待って、交付する方針だ。
最終検査は9日から2日間行われ、プラント内の熱水の温度が適切に管理されているかどうかなど、約260項目を点検した。
北電が道の判断を待たずに、保安院の指導で最終検査の受検に踏み切ったことに高橋知事は反発している。この点について、保安院の寺坂信昭院長は 10日の記者会見で、「検査は受けなければならない話。検査の申請そのものは北電からなされた」と述べ、申請があくまで北電の判断で行われたことを強調し た。
(2011年8月11日  読売新聞)

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上記の読売の記事で保安院が泊3号機の最終検査の報告を原子力安全委員会にするとありますが、保安院から技術上問題ないと報告を受けた原子力安全委員会は11日、事実上、営業運転を認めてしまいました。ストレステストはどうしたのでしょう?

Our plantet TVより(青字化筆者)
今回の営業運転再開は、経済産業省の意向を受けたもので、8月8日、北海道電力が保安院に対して申請を行い、8月9日と10日の2日間、経済産業省原子力安全・保安院による総合負荷性能検査が行われた。

11日の安全委員会では、保安院から「技術上の問題はない」とする報告を受けた後、10分程度の質疑が行われただけで、事実上、営業運転を承認。班目委員 長が、「定期点検については、規制機関である保安院が行うもの」として、安全委員会として独自の見解は示さなかったことから、会場は騒然。傍聴していた市 民らからは「安全委員会には二重のチェックを行わないのか」「きちんと審議して、独自の見解を示すべき」といった怒号が飛び、班目委員長は途中退席。予定 していた審議を残したまま終了した。泊原発3号機は、他の原子炉の運転再開の要件となっているストレステストは行われていない。

福島老朽原発を考える会や美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会など3団体は、原子力安全に委員会の姿勢に対し、「原子力安全委員会の二重チェックは嘘だった」として泊原発の本格稼働再開は許されないとの声明を発表した。

この日の安全委員会の様子を撮影した映像はこちらです↓
 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1195

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泊3号機の営業運転再開について問題があると思う方は、こちらを見てください。

【アクション】北海道・泊原発3号機の営業運転再開を認めないよう緊急に要請を!

http://e-shift.org/?p=1007

敦賀原発の直下断層動く恐れ 原電「影響を再検討」

中日新聞より(青字化筆者)

敦賀原発の直下断層動く恐れ 原電「影響を再検討」

2011年8月12日 08時50分
写真
  
 福井県敦賀市の日本原子力発電(原電)敦賀原発で、原子炉の真下に延びた「破砕帯」と呼ばれる断層が活断層「浦底(うらそこ)断層」の影響で動く 可能性のあることが分かった。破砕帯はこれまで「活動性はない」とされ、原発の耐震設計で考慮されなかったが、東日本大震災で同種の断層が動いたことが判 明。原電側は「原子炉への影響を再検討し、8月中に見解を出す」と話している。
原電が2006年の耐震設計審査指針改定時などに実施した地質調査によると、敦賀原発の敷地内には4千年以内に動いたとされる浦底断層が縦断。さらに岩盤が押しつぶされた軟弱な複数の破砕帯が、1号機と2号機の原子炉の直下にも通っている。
浦底断層について、原電は「断層が動いて地震が起きても、耐震設計をした施設は耐えられる」との見解を示してきた。また、原子炉下の破砕帯は、水平方向に 地盤が引っ張られてずれた「正断層」型で、それ自体では「動かない」とされてきた。陸地での地震は通常、地盤が双方から押される「逆断層」や、「横ずれ断 層」によるものがほとんどと考えられてきた。
しかし福島県で4月11日、東日本大震災に誘発され、正断層が動いたことが確認された。原発 の耐震性などを検討する経済産業省の審議会委員を務める宇根寛・国土地理院関東地方測量部長は、本紙に「正断層は動かないとの通説が崩れた」と指摘。「浦 底断層が動けば、敦賀原発の正断層型の破砕帯も連動して動く可能性がある」と警鐘を鳴らす。
高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)でも近 くに活断層「白木(しらき)-丹生(にゅう)断層」があり、原子炉下には正断層型の破砕帯が確認されている。全国の原発周辺の活断層に詳しい渡辺満久東洋 大教授(変動地形学)は「地盤ごと傾けば原子炉をどんなに頑丈にしても壊れる。正断層型だから考慮しないのは間違っており、見直すべきだ」と話している。
原電の広報担当者は「現状では正断層は活動しないと考えている。ただ、正断層が動いたとの事例も踏まえ、国の指示をもとに再検討している」と話している。
(中日新聞)

2011年8月11日木曜日

毎日:経済界は「被害者」なのか 成長至上主義を捨て、原発離れを

毎日jpより(青字化筆者)

東奔政走


経済界は「被害者」なのか 成長至上主義を捨て、原発離れを

 ◇山田孝男(やまだ・たかお=毎日新聞政治部専門編集委員)

どうにも飲み込めない。米倉昌弘・日本経団連会長(74)の一連の発言だ。原発震災という歴史的大事件に直面しながら、本質を見据えた発信がない。「脱原発」志向の世論を低く見て「経済成長をどうしてくれる」としか言わない。
立場上、そんなものだと言われても承服しかねる。昭和の経団連には石坂泰三や土光敏夫がいた。日経連には桜田武や鈴木永二がいた。彼らなら、国家危急存亡の大事に臨み、迷惑顔で企業連合の利益代弁者に終始し、財界リーダーの威信を砕くことはなかっただろう。

 ◇西川善文氏が言う「脱原発しかない」

米倉は首相批判を繰り返している。批判して悪いとは言わないが、経済界が、政府がしでかした迷惑行為の被害者であるかのように言いつのる感覚がわからない。原発震災とそれに続く政治・経済・社会の大混乱のなかで、日本経団連傘下の企業は被害者なのか。
朝日新聞を引く。「政府を論難する前に財界トップがまず述べるべきは、東電という有力会員が起こした重大事故への反省と被害者へのおわびではないのか。それが経済道義というものだ」(7月21日付朝刊「社説余滴」=駒野剛記者)。どう見てもこの断定に分がある。
もっとも、米倉だけの問題とは言えない。報道によれば、7月、軽井沢で開かれた日本経団連の夏期フォーラムで、日立製作所会長は「菅首相が何を言おうと、原子力の海外展開を進めたい」と語ったという(日本経済新聞7月23日付朝刊)
東芝の社長が、日米共同でモンゴルに核燃料最終処分場を建設する計画に入れ込み、米政府高官に協力を求めていたという報道(東京新聞7月2日付朝刊)もあった。
これらの逸話から、第2次大戦末期の、日本政府部内の終戦派と決戦派の確執を連想した。鈴木貫太郎首相は終戦を探ったものの、決戦派はクーデター を構えて抵抗。政府の意思決定は遅れに遅れた。そうこうするうちに広島・長崎に原爆が落ちる。それでも決まらず、天皇に聖断を仰ぎ、ようやく幕が下りた。
原発依存の経済成長は、もはや無理筋である。「途上国に押しつけるのはよかろう」と高をくくれば非道である。内外ともに天変地異が多発している。 海も、山も、大地も、川も荒れ狂う時代だ。稼働中か停止中かを問わず、核燃料(使用済みを含む)を蓄えた全国の原発は、周辺住民だけでなく全国民の差し 迫った脅威である。66年前と同様、再び惨禍に見舞われなければ原発震災の本質に目を開けないのか。
希望が見えぬなかで、「脱原発しかない」と言い切る財界人がいると知り、会ってみた。三井住友銀行の西川善文元頭取(72、現・同行名誉顧問、前日本郵政社長)だ。
名だたる辣腕バンカーであり、先年まで金融業界の頂点にいた。しかも、三井住友銀行は東京電力のメーンバンクである。その西川が、日経新聞電子版(5月26日付)のブログに「脱原発へ向かうしかない」と書いて波紋が広がった。
西川はこう書いた。
 「私は一定の時間軸をおいて対策に取り組めば、脱原発は十分可能だと思う。国民生活の安心、安全が第一義であるから、(中略)脱原発に向けてエネルギー政策の舵を大きく切っていくしかない」
7月下旬、丸の内の三井住友銀行本店に西川を訪ねた。
「毎週書かなきゃいけないんで、けっこう大変なんですよ。(木曜掲載なので)日曜くらいになると、何を書こうかな、ってね」
開口一番、西川は苦笑を交え、ブログ執筆の苦心を語った。原発震災が話題の時期だったので感想を書いたら、非常にラジカルな発信と受け取られて当惑している--。そういう心境を明かした。
とはいえ、ブログに書いた考えは変わらない、40年先の脱原発では遅過ぎる、せいぜい15年から20年ではないか、電力は使い過ぎている面があ り、無駄な電力消費を減らした方が国はよくなると思う……。西川は質問に率直に答えた。「15年から20年」の評価はともかく、脱原発の問題意識は明確で あり、暗夜に光を見る思いがした。
日本は電力供給の3割を原子力に依存している。これを2030年までに5割へ引き上げるというのが、政府の長期計画(エネルギー基本計画=昨年9月閣議決定)のポイントだ。政府はむろん、抜本的な見直しにとりかかっている。

 ◇安全な社会 健全な経済へ

一方、現在あるすべての原子炉を耐用年数の40年で廃炉にし、新たな原子炉はつくらないとすれば、日本の原発は2050年前後にはゼロになる。40年後の脱原発というイメージはここからくるが、急迫の危険に対して消極的過ぎる。
それやこれやで、いま、大政党は基礎的な議論を続けている。原発離れの具体的なスケジュールを決めるのに時間がかかりそうだ。それに対して、共産 党と社民党は既に目標年次を打ち出している。共産党が「5年から10年以内の撤退」で、社民党は「2020年(9年後)末までに原発ゼロ」である。
共、社両党は、もともと反原発だ。だから目標もあっさり決まったかというと、そういうものではないらしい。共産党の志位和夫委員長(57)に聞い てみると、6月に提言(「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を」)をまとめるにあたり、党内で激論がかわされたという。「段階的」な 撤退か、「すみやかな」撤退か--。キーワードは「すみやかな」に決まった。
社民党の「2020年」という目標は、5月に発表した「脱原発アクションプログラム」に盛り込まれている。プログラムは、今夏も、来夏も電力不足 は乗り切れるという見通しと論証に力を注いだ。福島みずほ党首(55)によれば、目標年はすんなり決まった。ドイツの、みどりの党と同じ期限である。
政府は、具体的な目標は示せないまでも、首相が「脱原発」を宣言した。すると、国家戦略担当相が「減原発」だと修正し、自民党は「縮原発」だと言っている。
「脱」でも「減」でも「縮」でもいい。求むべくもない経済成長を追い求め、原発離れをサボるのでなければ。できる限り早く原発から離れ、安全な社会・健全な経済へ立て直さなければならない。(敬称略)
2011年8月8日

動画:ニュースにだまされるな8/6「放射能汚染 なぜ拡大したのか」児玉教授など

朝日ニューススター「ニュースにだまされるな」の動画がyoutubeにありました。

この回は、国会に参考人として呼ばれ、多くの人の心を打った児玉龍彦氏(東京大学先端科学技術研究センター教授)やチェリノブイリ子ども基金に属する小児科医の黒部信一氏、3月末に福島原発事故の深刻さを訴える緊急提言を出した元日本原子力学会長の田中俊一氏などが出演しています。それぞれの専門や経験から意見を述べていて、とても参考になります。

もし、見逃していたら、ぜひ見てください。

朝日ニューススターHPより

8/6(土) 夜10:00~11:55ほか 放射能汚染 なぜ拡大したのか

福島第一原発事故から5ヶ月・・・
放射能汚染はなぜ広がったのか。
国や東電の隠蔽が拡大につながった可能性はないのか。
わたしたちはこれから被曝にどのように対応すればいいのか。
補償をどのように考えるべきか。
福島で除染に取り組む研究者らと考えます!

ゲスト 田中俊一(元日本原子力学会長)
児玉龍彦(東京大学先端科学技術研究センター教授)
黒部信一(小児科医)
菅井益郎(國學院大學教授)













2011年8月10日水曜日

動画で見る炉心溶融

(8/10 情報追加)


「独立行政法人・原子力安全基盤機構が事故前に、原子力防災専門官向け資料として作成していた、炉心溶融のシミュレーション画像」ということです。




京大の小出さん、元東芝技術者の後藤さんなどが事故直後から言及していた炉心溶融の可能性はこの映像の作成者も共有していたということ、それだけはわかります。


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テレ朝が以下の報道を行いました(青字化筆者)



原子炉の「メルトダウン」と「メルトスルー」を映像化したビデオを保安院をサポートする独立行政法人が2年以上前に作りました。しかし、現場の職員の目に触れないまま、福島第一原発の事故が起きました。

原子炉が冷却に失敗した場合、30分後には炉心が溶けます。1時間後には、燃料は圧力容器の底に到達。3時間後には圧力容器をも貫通して落下し、下のコンクリートを溶かして下に侵食していきます。一方、発生した放射性物質を含むガスは外部に放出されていきます。
社会技術システム安全研究所・田辺文也所長:「圧力容器壁の穴が開いたことも含めて、基本的に(福島第一は)これと違わない」
 ビデオは国の防災担当者の教育用に作成され、実際に電力会社の職員が目にすることはなかったということです。

制作:原子力安全基盤機構

2011年8月8日月曜日

関東人必見:首都圏の土壌調査の結果が出ています。

市民団体「放射能防御プロジェクト」が首都圏の土壌調査を行い、結果を発表しました。
国や自治体に先駆けた貴重なデータです。ぜひ見てください。


放射能防御プロジェクトHPより転載します。
全国土壌調査プロジェクトの第1回として、首都圏約15​0カ所で、放射性物質の降下による土壌汚染調査をおこないました。
これまで放射性物質の拡散状況の調査は、国や​自治体なども個別にしかおこなっておらず、東京・千葉・​埼玉・神奈川・茨城の首都圏全域で統一的に実施されたの​は初めてのことです。
今回、土壌調査プロジェクトに参加した市民の皆さんがそ​れぞれの場所で土壌を採取し、同一の分析機関で核種検査(ヨウ素131、セシウム134、セシウム137)をおこないました。
その結果、放射性物質がどれだけ多く首都圏にも降り注いでいるかが明らかになりました。

2011年8月6日土曜日

動画:児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)

(8/8 リンク追加)

現代ビジネスが8/5 児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)との対談(1時間程度)を収録しました。ここで見られます→ http://www.ustream.tv/recorded/16442790

書き起こしをしてくれた人がいます→http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/2957329.html



児玉教授の発言で重要と思ったポイントを私なりにまとめました。

○今回のような非常事態には、従来の法律よりも上位の法律が早急に必要。

○福島原発事故関連の問題解決のノウハウは民間にあるが今はうまく活用できていない。国が先導して、いろんな企業が参加して、うまくみんなが参加できるようなプラットホームを作って、ノウハウのある企業をどんどん使っていくべき。

○問題を解決していくようなビジョンを持つ人、ソリューション技術のある人が必要。今までのものをいろいろ組み立ててビジョンを持って、住民のために働いていくような夢を力を持った人たちが必要。例:スティーブ・ジョブズのi-phone

○Google earth、Google street viewのようなもので放射能実測マップを詳細に作って、誰もが自分の地域の放射線がわかる、市役所ごとにすぐやる課があって、自治体ごとの放射線測定110番があって、 「うちはどの程度の線量で大丈夫でしょうか」と問い合わせができて、数値が高ければすぐに除染も手配できる体制が必要。

○除染は気をつけてやる。吸い込むと内部被ばくしてしまう。マスク、手袋、長靴、飲食禁止、水分補給、線量計といったルールにしたがって、内部被曝を受けないようにしてやる。

内部被ばくのルール「まてないみせ」
http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/a/4/-/img_a465a3c4869ea6b7cae870dae13254c0108021.jpg

○今必要なのは、予測とシミュレーション。疫学や統計は全てが終わった後にしか結果が出ないので今すぐに役立つものではない。

○10万人の人が家を離れて彷徨っているかもしれないときに、議論のための議論より、皆で自分のできることを是非やるべき。まず、一番大変な人々のために自分のできることをやってほしい。
自分の得意なことで貢献するのがよい。法律の人は法律でやってほしいし、イメージングの人はイメージングのことをやってほしいし、子供と遊ぶのが好きな人は子供と遊ぶことを考えてほしい とか。詩の作れる人は詩でやってほしいし、歌のうまい人は歌でやってほしいし。自分が世の中に何の役に立つかとい うことを考えてほしい。自分が最も役に立つことをやってくれれば、直接原発じゃなくてもきっと、原発事故の人の助けにもなるし、震災で今もっと津波で悩んでる宮城とか岩手の人たちの助けにもなるんじゃないかと。

2011年8月1日月曜日

原発への攻撃、極秘に被害予測 1984年に外務省

朝日新聞のスクープのようです。「反原発を恐れて公表しなかった」とありますが、そういう資料が一体どれくらいあるのでしょう。。。

原発への攻撃、極秘に被害予測 1984年に外務省

 外務省が1984年、日本国内の原発が攻撃を受けた場合の被害予測を極秘に研究していたことがわかった。原子炉や格納容器が破壊された場合に加え、東京 電力福島第一原発の事故と同じ全電源喪失も想定。大量の放射性物質が流出して最大1万8千人が急性死亡するという報告書を作成したが、反原発運動の拡大を 恐れて公表しなかった。
欧米諸国は原発テロを想定した研究や訓練を実施しているが、日本政府による原発攻撃シナリオの研究が判明したのは初めて。
81年にイスラエルがイラクの研究用原子炉施設を爆撃した事件を受け、外務省が財団法人日本国際問題研究所(当時の理事長・中川融元国連大使)に想定される原発への攻撃や被害予測の研究を委託。84年2月にまとめたB5判63ページの報告書を朝日新聞が入手した。