厚労省は、仕事を失った被災者らに対応するため、被災3県の労働基準監督署などに特別相談窓口を設置している。これとは別に、全国各地 の避難所などで延べ1500カ所以上の出張相談も実施。
7月末までに約8800件の相談があったが、7割以上が被雇用者側からの訴えだった。
復帰の先延ばしを求めて退職や解雇を迫られるケースについて、福島労働局の担当者は「『被災者だからかわいそう』というだけでは、責任は問えない」と説明する。
放射性物質による健康不安をどこまで考慮するかという点も「法に規定がない以上、強制的な対応はできない」と指摘。避難住民から相談があったとしても「雇用者に話し合いの場を設けるよう、お願いするぐらいのことしかできない」と述べた。
企業の一部には避難先にある職場への異動を認める例もあるが、
復帰を求められた人の中には仕事を失うことを恐れ、避難先の家族と別れ職場に戻っている例も少なくないとみられる。
大手メーカーの工場で働く福島県在住の30代男性も関東地方に妻子4人を残したままで「生活のため福島へ戻るしかなかった。できれば家族が離れ離れになるのは避けたい。政府や会社に対応を考えてほしい」と語った。
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