2014年8月27日水曜日

茨城のちりからウラン検出

またもや久々の更新です。こんなニュースがさりげなく流れていたのが気になりました。

福島第一原発から約170キロ離れた茨城県つくば市で2011年3月14日に採取されたちりから、核燃料や圧力容器の材料が出てきたということです。

3年以上経ってやっと出てくるのですね、こういうデータが。

東京新聞より

茨城のちりからウラン検出 原発事故の溶融燃料

2014年8月27日 17時35分
 東京電力福島第1原発事故直後に約170キロ離れた茨城県つくば市で採取した大気中のちりから、核燃料や原子炉圧力容器の材料のウランや鉄などを検出したとの研究結果を東京理科大と気象庁気象研究所のチームが27日までにまとめた。
 事故で溶けたウラン燃料が原子炉内の他の物質と混ざった状態で外部に放出されたことを裏付ける結果で、同大の中井泉教授は「事故直後の炉内や放射性物質の放出状況の解明につながる」とさらに詳しい分析を進めている。
 チームは、2011年3月14日夜から翌朝にかけてつくば市の気象研究所で採取された高濃度の放射性セシウムを含む粒子に着目し分析してきた。
(共同)
 

2014年3月9日日曜日

「関東の子どもたちの異常について」三田茂医師

3.11が近づいていることもあり、改めて被曝について考える動画を紹介します。東京で1500人の患者に血液検査、甲状腺検査をした医師の見解です。

“20140214 UPLAN 三田茂医師「関東の子どもたちの異常について」(医師講演・被ばく連続学習会)”




以下、この講演を主催した放射線被ばくを学習する会
のHPより要点を転載します。

 ☆きーこ様「♪みんな楽しくハッピーがいい」(要点文字起こし)~2/14三田茂医師
  • <甲状腺基礎知識> 「甲状腺がん・甲状腺腫瘍を扱うのは 内分泌内科ではなく、耳鼻科や頭頸部外科」
  • <甲状腺疾患>「今後は今までの常識とは違う」~関東の子どもたちの異常について(1)
  • <血液検査>「ホットスポットに住む4歳男子」~関東の子どもたちの異常について(2)
  • <白血球・好中球・リンパ球> 「小児で全体的に大きく減少」~関東の子どもたちの異常について(3)
  • <白血球異常> 「前は2回測ってもいなかった地域の子から異常が出始めるようになった」~関東の子どもたちの異常について(4)

  • <質疑応答1>「僕が東京を出て岡山に行く理由」
  • <質疑応答2> 「だけど、医師会は動かなかった
  • <質疑応答3> 「"観察した結果好中球が減った"というのが僕の結論です」

2013年12月13日金曜日

4号機の核燃料取り出し作業 進捗報告は週1に

最初の方こそ、細かく作業の進捗状況が報告されていた福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料移送状況ですが、東電の意向で週一になるそうです。何かあったら一大事のこの危険な作業。東電だけでなく、第三者機関を入れてモニターすべきじゃないのでしょうか。


福島民報
より(青字化筆者)

使用済み核燃料22体移送 第一原発4号機 未使用と合わせ66体終了

東京電力は9日、福島第一原発4号機使用済み核燃料プールからの燃料移送状況を発表した。新たに使用済み燃料22体を移した。
 これまでに計3回、使用済みと未使用合わせて66体の移送を終えた。
 燃料は、燃料輸送容器(キャスク)に収納し、4号機建屋から約100メートル離れた共用プールに運んでいる。11月18日に作業が始まり、計1533体を移送する。
 東電は3回目の作業から「核物質防護上、公表しない」としており、1週間に1回程度進捗(しんちょく)状況のみを発表する。

2013年12月3日火曜日

見落とされていた東海再処理施設の危険性

長らく原発関係のことは何も書いてませんでしたが、東海村の再処理施設のニュースだけは押さえておくべきと思うので載せます。 

朝日新聞より(青字化筆者)

原子力機構の高レベル廃液、水素爆発の恐れ 東海村

2013年12月2日18時03分
原子力規制庁は2日、日本原子力研究開発機構の東海再処理施設(茨城県東海村)のプルトニウム溶液と高レベル放射性廃液の調査報告書をまとめた。廃液が430立方メートル処理されずに残っており、安全装置が壊れると沸騰して放射性物質が飛散したり、水素爆発を起こしたりする恐れがあるという。

 施設は高速増殖原型炉もんじゅなどのプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料用にプルトニウムを抽出している。施設内には液体プルトニウム3・5立方メートル、高レベル廃液は430立方メートルある。

 本来、液体プルトニウムはMOXの粉末にし、高レベル廃液はガラスで固めて保管する。しかし、耐震対策や機器の故障などで、2007年から処理装置が止まったままになっている。

 規制庁の調査によると、事故などで冷却設備や水素除去設備などの安全装置が故障すると、高レベル廃液は55時間で沸騰して放射性物質が飛散、水の放射線分解で水素が発生して38時間で爆発する恐れがあるという。プルトニウム溶液は23時間で沸騰、11時間で水素爆発する恐れがある。

 原子力機構は、液体プルトニウムは 1年半ほどかけて640キロのMOX粉末にし、高レベル廃液は20年かけて、630体のガラス固化体にする計画だ。処理施設を稼働するには、18日に施行 予定の国の新規制基準に適合しなければならない。だが、原子力機構は廃液のまま保管する危険性をふまえ、特例で適合前に装置を動かせるよう求めている。今後、原子力規制委員会で検討する。

 

秘密保護法案反対の署名・声明いろいろ






 参議院審議中の秘密保護法案に反対する署名、賛同者を募っている声明の一覧です。

①「知る権利」を守ろう 公明党、みんなの党および日本維新の会に秘密保護法案の支持の撤回を呼びかける緊急署名http://www.avaaz.org/jp/days_to_save_our_rights_to_know_c/?twi

②【緊急署名12/4まで】私たちは特定秘密保護法案に反対し、廃案を求めます!

発起団体:ビジョン21(http://www.yasudasetsuko.com/vision21/index.html



③特定秘密保護法案に反対する表現人の会
発起人代表:坂本龍一、村上龍、高橋幸宏、浅田彰、後藤正文、中沢新一、中島英樹、奈良美智、岩井俊二、大友良英、鴻上尚史、津田大介 他
何らかの表現者であればプロ・アマ、経歴、国籍問わないとのこと。声明、賛同表明は下記参照。



④特定秘密保護法案に反対する学者の会
ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏や、ノーベル化学賞を受賞した白川英樹氏、神戸女学院大学名誉教授で哲学者の内田樹氏など2000人以上の学者が声明を出した。声明、賛同表明はリンクにて。


⑤特定秘密保護法案に反対する学生へ
〜滋賀大学の学生から署名の呼びかけ。

⑥「特定秘密保護法案」に反対する映画人の会(準備会)の呼びかけ文と賛同用紙。
http://cine-front.co.jp/images/onegai.pdf

高畑勲監督、宮崎駿監督、是枝裕和監督など映画人264人が賛同した。

http://www.asahi.com/articles/TKY201312030272.html 

⑦特定秘密保護法案に反対する医師の会 
 
⑧児童文学者たちが秘密保護法案の廃案を求める共同声明を出した模様。

赤旗より
直木賞受賞作家の森絵都、「ズッコケ3人組」シリーズの那須正幹、「魔女の宅急便」の角野栄子、「ガンバとカワウソの冒険」の斎藤惇夫の各氏ら児童文学者 や絵本作家、講談社、偕成社、岩崎書店、太郎次郎社エディタス、金の星社、評論社、福音館などの出版関係者、書店の児童書担当者など140人を超す人が賛同

2013年9月14日土曜日

緊急9/17まで「特定秘密保護法案」パブコメ

政府が10月召集の臨時国会に提出する方針の「特定秘密保護法案」へのパブリックコメント(9/17締切)を募集しています。

この法案の概要は、
<特定秘密保護法案> (1)防衛(2)外交(3)外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動の防止(4)テロ活動の防止――の4分野について、行政機関の 長が指定した「特定秘密」を漏らした場合に、刑事罰が科される。最長は懲役10年。公務員だけでなく、特定秘密の提供を受けた国会議員、特定秘密を取り扱 う業者、これを漏らすよう促した人など民間人も対象となる可能性がある。
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201309100820.html

J‐WAVE JAM THE WORLDというラジオ番組で、ジャーナリストの堤未果さんが弁護士の梓澤和幸さんに「秘密保全法」が(2013.04.17)できたら、どういうことになりうるのか話してもらっています。12分程度なので、聞いてみてください。
http://www.dailymotion.com/video/xz363d_

また、9/13付けの東京新聞の社説にも詳しいので貼り付けます。(青字化筆者)
【社説】秘密保護法案 軍事国家への入り口だ
2013年9月13日  東京新聞

 政府が進める秘密保護法案は、国が恣意(しい)的に情報統制を敷く恐れがある。「知る権利」と真正面から衝突する。軍事国家への入り口になってしまう。

 自由や人権などよりも、国の安全保障が最優先されるという思想が根底にあるのだろう。政府が公表した秘密保護法案の概要を見ると、そんな印象を強く持つ。

 かつて検討された法制と異なるのは、特段の秘匿が必要な情報である「特定秘密」の事項だ。(1)防衛(2)外交-は同じだが、「公共の安全および秩序の維持」の項目を(3)安全脅威活動の防止(4)テロ活動の防止-と改めた。

◆情報隠しが横行する
 公共の安全や秩序維持の文言は、社会のあらゆる活動に投網をかけると強く批判されたため、今回は変形させたのだろう。

 それでも問題点は山積だ。まず、特定秘密の指定範囲である。行政機関の「長」が別表で指定するが、中身があまりにも茫漠(ぼうばく)としている。防衛に ついては十項目あり、「自衛隊の運用」が最初に規定されている。「運用」の言葉だけでは、どんな解釈も可能だろう。防衛相は恣意的に特定秘密のワッペンを貼り、さまざまな情報を国民の目から覆い隠せる。

 現行法でも昨年末時点で、防衛秘密の指定事項は二百三十四件にものぼる。秘密文書も膨大となり、一昨年末では約八万三千点が隔離された状態だ。

 外交分野でも同じだ。例えば「安全保障に関する外国政府との交渉」と別表に漠然と書かれているため、外相はいかなる運用もできよう。違法な情報隠しすら行われるかもしれない。

 ある情報が特定秘密に本当にあたるかどうか、国会でも裁判所でもチェックを受けないからだ。形式的な秘密ではなく、実質的な秘密でなければならないが、その判断が行政の「長」に任されるのは、極めて危うい。

◆「知る権利」への脅威だ
 安全脅威やテロの分野も解釈次第で、市民レベルの活動まで射程に入る恐れがある。

 言い換えれば、国民には重要でない情報しか与えられないのではないか。憲法は国民主権の原理を持つ。国政について、国民が目隠しされれば、主権者として判断ができない。秘密保護法案は、この原理に違背するといえよう。

 憲法には思想・良心の自由、表現の自由などの自由権もある。政府は「国民の知る権利や取材の自由などを十分に尊重する」と説明しているものの、条文に適切に生かされるとは思えない。

 特定秘密を取得する行為について、「未遂、共謀、教唆、扇動」の処罰規定があるからだ。あいまいな定めは、取材活動への脅威になる。容疑がかかるだけで も、記者やフリーランス、市民活動家らに家宅捜索が入り、パソコンや文書などが押収される恐れが生じる。少なくとも、情報へのアクセスは大きく圧迫される。

 「取材の自由」はむろん、「知る権利」にとって、
壁のような存在になるのは間違いない。政府は「拡張解釈し、基本的人権を侵害することがあってはならな い」旨を定めると言うが、憲法で保障された人権を侵してはならないのは当然のことである。暴走しかねない法律だからこそ、あえてこんな規定を設けるのだろ う。

 驚くのは、特定秘密を漏らした場合、最高で懲役十年の重罰を科すことだ。現在の国家公務員法では最高一年、自衛隊法では五年だ。過去のイージスシステム の漏洩(ろうえい)事件では、自衛官に執行猶予が付いた。中国潜水艦に関する漏洩事件では、起訴猶予になった。現行法でも対処できるのだ。重罰規定は公務員への威嚇効果を狙ったものだろう。

 そもそも誰が特定秘密の取扱者であるか明らかにされない。何が秘密かも秘密である。すると、公務員は特定秘密でない情報についても、口をつぐむようになる。ますます情報は閉ざされるのだ。

 しかも、国会の委員会などで、公開されない秘密情報も対象となる。つまり国会議員が秘書や政党に情報を話しても罪に問われる可能性がある。これでは重要政策について、国会追及もできない。国権の最高機関である国会をないがしろにするのも同然だ。

◆憲法改正の布石になる
 新法の概要に対する意見募集期間も約二週間にすぎず、周知徹底されているとはいえない。概要だけでは情報不足でもある。政府の対応は不誠実である。

 米国の国家安全保障会議(NSC)をまねた日本版NSC法案も、秋の臨時国会で審議される予定だ。集団的自衛権をめぐる解釈も変更されかねない。自衛隊を国防軍にする憲法改正への道だ。

 秘密保護法案はその政治文脈の上で、軍事国家化への布石となる。法案には反対する。

ほかに京都新聞社説
秘密保護法案  法制化は見送るべきだ」
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20130906.html

などが、この法律によって、報道機関の取材活動も、公務員への「教唆」などによって秘密を得たとみなされれば処罰の対象となり、取材の自由が大幅に制限される恐れがあるという観点から、この法律を通すべきでないとしています。

また、この問題について、
極秘通信編集長こと、弁護士 矢﨑暁子さんの
ツイッターアカウント https://twitter.com/himitsu_control 
(とくに【 の問題点】というシリーズのツイート)
とブログ nohimityu.exblog.jp
がとても参考になります。
 
市民団体「秘密保全法に反対する愛知の会」が発行しているニュース『極秘通信』編集長(弁護士 矢﨑暁子)。アメリカの要求を受け、政府がこっそり進めてこの秋に法案提出を狙っているのが、情報統制・国民監視法である「秘密保全法」。極秘につぶやいてきたけれど、本当はもっともっと広く知ってほしい!

情報公開クリアリングハウスによる、「いちからわかる特定秘密保護法案~特定秘密保護法案は秘密のブラックホール?」も、この法案ができるまで、法案の概要など、さらに詳しく知りたい方はこちらをどうぞ。

http://clearinghouse.main.jp/wp/?p=785

私はこの法案が原発事故よりもTPPよりも恐ろしいです。

ぜひぜひ概要に目を通して、パブリックコメントを提出してださい。また、このことについて周りの人に知らせてください。

日弁連による秘密保全法パブコメ文例集。
http://nohimityu.exblog.jp/20725356/

パブコメへのリンク
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060130903&Mode=0


繰り返しますが、9月17日(火)が締め切りです。

2013年8月5日月曜日

汚染水が地表に漏れ出す可能性

湯気に続き、きがかりなのは福島第1原発の放射能汚染地下水です。この地下水が、地表にあふれ出るかもしれないということで、原子力規制庁は「緊急時」と言っています。「このままのペースで上昇すれば3週間で、水が地面にあふれ出す計算」だということです。

もう東電という一つの企業には手に負えない事態だと思います。政府が全面的に関わり、諸外国の助けを借りるしかないと思います。

ロイターより(赤字化筆者)

[東京 5日 ロイター] - 原子力規制庁の金城慎司・東京電力福島第1原子力発電所事故対策室長は5日、東電福島第1原発の放射能汚染地下水について、同社が汚染水の流出を防ぐために設けた地中の遮水壁を上回った可能性があると述べ、「緊急時」との認識を示した。
金城室長はロイターに対し、汚染された地下水は法的基準を超えて海に流出している可能性が高く、東電の地下水くみ上げ計画は一時しのぎにすぎないとの見方を示した。
また、汚染地下水が遮水壁を上回った可能性が高く、地表に上がってくる可能性を否定できないと述べ、現在は「緊急時」と指摘した。
汚染水問題の深刻化を受けて、原子力規制委員会は今月2日、「汚染水対策検討ワーキンググループ」を開き、規制委の更田豊志委員が早急 な汚染水汲み上げを指示。東電は会合で、8月後半の汲み上げ開始の意向を示していたが、5日の定例会見で同社の今泉典之・原子力・立地本部長代理は、「今週末くらいから汲み上げを実施したい。検討作業を進めている」と明らかにした。
今のところ、汚染地下水の上昇によってどの程度の脅威が生じるかは不明。2011年3月の東日本大震災に伴う原発事故を受け、日本政府 は東電に対し、緊急措置として数万トンの汚染水を太平洋に放出することを認めたが、近隣諸国や地元の漁業関係者から批判を受けた経緯があり、東電は地元の 同意なく汚染水を放出しないと約束している。

朝日新聞より(赤字化筆者)

福島第一、汚染水封じ込めピンチ 地中の壁で地下水急増

東京電力福島第一原発の放射能汚染水が海に流出し続けている問題で、原子力規制委員会は2日、初めての検討作業部会を開いた。しかし、抜本的な対策は示されず、東電が進めている対策では海への流出が止められない。事故から2年半たった今も八方ふさがりで、汚染の拡大を防げない危機的な状態が続いている。このままの状態が続けば、廃炉計画は破綻(はたん)しかねない。

すでに20兆~40兆ベクレル流出

■3週間で地表に到達の可能性

 問題になっているのは、1~3号機の海側の敷地と港湾。地中に汚染水がしみ出し、海に漏れていると見られる。

 東電は岸壁近くの土を薬剤で固めて遮水壁を造り、汚染水が海へ流出するのを防ぐ工事を進めている。遮水壁ができあがっていくにつれ、観測井戸の水位が地表から1メートルほどまでに急上昇した。遮水壁で地下水がせき止められ、行き場がなくなったためとみられる。

 遮水壁は工法の制約で地下1・8メートルより深い部分しか造れない。すでに、観測井戸の水位が遮水壁の上端を上回っており、完成しても海への流出が止められないのではと懸念されている。このままのペースで上昇すれば3週間で、水が地面にあふれ出す計算だ。

 地下には配管や電線などを通す坑道が張り巡らされている。事故直後に超高濃度の汚染水が2、3号機の坑道に流れ込み、計約1万1千トンの水がたまったままになっている。この汚染水が、地震などで壊れた坑道から地中に広がっているとみられている。建屋から坑道はつながったままで、汚染水の流れを止めるのは難しい。

 2日の規制委の検討作業部会では、汚染された地下水をくみ上げるべきだとの指摘が出た。遮水壁による東電の対策では不十分との考えからだ。

 東電の担当者は会議で、遮水壁の工事の影響で、地下水をくみ上げるポンプの設置は8月後半になると回答。海への流出を防ぐには1日約100トン単位でくみ上げる必要があると試算する。だが、くみ上げた水を保管する場所がないのが実情だ。

 東電は、遮水壁を延ばして汚染水が広がっていると見られる場所を10月までに取り囲んで漏出を防ぐ工事をする。東電原子力・立地本部の尾野昌之本部長代理は2日、記者会見で「追加対策をすれば、相当改善される」と述べた。

 東電はこれとは別に、山側から流れる地下水が原子炉建屋に流れ込んで汚染される前にくみ上げて海に流し、汚染水が増えるのを抑える計画を進めている。しかし、地元漁協は今回の海への汚染水流出を受けて反発している。

    ◇

 〈福島第一原発の放射能汚染水問題〉 事故で溶けた燃料を冷やした水に地下水が混ざり、1日約400トンずつ汚染水が増えている。浄化装置で放射性物質を取り除いているが完全に取り切れないため、敷地内のタンクにため続けている。汚染水は7月30日現在で約42万トンにのぼる。

 一方、4月には地下貯水槽から地中に汚染水が漏れていたことが発覚。さらに、海への汚染水漏れが今も続いており、東電は汚染水を管理できない状態が続いている。