2011年8月12日金曜日

敦賀原発の直下断層動く恐れ 原電「影響を再検討」

中日新聞より(青字化筆者)

敦賀原発の直下断層動く恐れ 原電「影響を再検討」

2011年8月12日 08時50分
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 福井県敦賀市の日本原子力発電(原電)敦賀原発で、原子炉の真下に延びた「破砕帯」と呼ばれる断層が活断層「浦底(うらそこ)断層」の影響で動く 可能性のあることが分かった。破砕帯はこれまで「活動性はない」とされ、原発の耐震設計で考慮されなかったが、東日本大震災で同種の断層が動いたことが判 明。原電側は「原子炉への影響を再検討し、8月中に見解を出す」と話している。
原電が2006年の耐震設計審査指針改定時などに実施した地質調査によると、敦賀原発の敷地内には4千年以内に動いたとされる浦底断層が縦断。さらに岩盤が押しつぶされた軟弱な複数の破砕帯が、1号機と2号機の原子炉の直下にも通っている。
浦底断層について、原電は「断層が動いて地震が起きても、耐震設計をした施設は耐えられる」との見解を示してきた。また、原子炉下の破砕帯は、水平方向に 地盤が引っ張られてずれた「正断層」型で、それ自体では「動かない」とされてきた。陸地での地震は通常、地盤が双方から押される「逆断層」や、「横ずれ断 層」によるものがほとんどと考えられてきた。
しかし福島県で4月11日、東日本大震災に誘発され、正断層が動いたことが確認された。原発 の耐震性などを検討する経済産業省の審議会委員を務める宇根寛・国土地理院関東地方測量部長は、本紙に「正断層は動かないとの通説が崩れた」と指摘。「浦 底断層が動けば、敦賀原発の正断層型の破砕帯も連動して動く可能性がある」と警鐘を鳴らす。
高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)でも近 くに活断層「白木(しらき)-丹生(にゅう)断層」があり、原子炉下には正断層型の破砕帯が確認されている。全国の原発周辺の活断層に詳しい渡辺満久東洋 大教授(変動地形学)は「地盤ごと傾けば原子炉をどんなに頑丈にしても壊れる。正断層型だから考慮しないのは間違っており、見直すべきだ」と話している。
原電の広報担当者は「現状では正断層は活動しないと考えている。ただ、正断層が動いたとの事例も踏まえ、国の指示をもとに再検討している」と話している。
(中日新聞)

2011年8月11日木曜日

毎日:経済界は「被害者」なのか 成長至上主義を捨て、原発離れを

毎日jpより(青字化筆者)

東奔政走


経済界は「被害者」なのか 成長至上主義を捨て、原発離れを

 ◇山田孝男(やまだ・たかお=毎日新聞政治部専門編集委員)

どうにも飲み込めない。米倉昌弘・日本経団連会長(74)の一連の発言だ。原発震災という歴史的大事件に直面しながら、本質を見据えた発信がない。「脱原発」志向の世論を低く見て「経済成長をどうしてくれる」としか言わない。
立場上、そんなものだと言われても承服しかねる。昭和の経団連には石坂泰三や土光敏夫がいた。日経連には桜田武や鈴木永二がいた。彼らなら、国家危急存亡の大事に臨み、迷惑顔で企業連合の利益代弁者に終始し、財界リーダーの威信を砕くことはなかっただろう。

 ◇西川善文氏が言う「脱原発しかない」

米倉は首相批判を繰り返している。批判して悪いとは言わないが、経済界が、政府がしでかした迷惑行為の被害者であるかのように言いつのる感覚がわからない。原発震災とそれに続く政治・経済・社会の大混乱のなかで、日本経団連傘下の企業は被害者なのか。
朝日新聞を引く。「政府を論難する前に財界トップがまず述べるべきは、東電という有力会員が起こした重大事故への反省と被害者へのおわびではないのか。それが経済道義というものだ」(7月21日付朝刊「社説余滴」=駒野剛記者)。どう見てもこの断定に分がある。
もっとも、米倉だけの問題とは言えない。報道によれば、7月、軽井沢で開かれた日本経団連の夏期フォーラムで、日立製作所会長は「菅首相が何を言おうと、原子力の海外展開を進めたい」と語ったという(日本経済新聞7月23日付朝刊)
東芝の社長が、日米共同でモンゴルに核燃料最終処分場を建設する計画に入れ込み、米政府高官に協力を求めていたという報道(東京新聞7月2日付朝刊)もあった。
これらの逸話から、第2次大戦末期の、日本政府部内の終戦派と決戦派の確執を連想した。鈴木貫太郎首相は終戦を探ったものの、決戦派はクーデター を構えて抵抗。政府の意思決定は遅れに遅れた。そうこうするうちに広島・長崎に原爆が落ちる。それでも決まらず、天皇に聖断を仰ぎ、ようやく幕が下りた。
原発依存の経済成長は、もはや無理筋である。「途上国に押しつけるのはよかろう」と高をくくれば非道である。内外ともに天変地異が多発している。 海も、山も、大地も、川も荒れ狂う時代だ。稼働中か停止中かを問わず、核燃料(使用済みを含む)を蓄えた全国の原発は、周辺住民だけでなく全国民の差し 迫った脅威である。66年前と同様、再び惨禍に見舞われなければ原発震災の本質に目を開けないのか。
希望が見えぬなかで、「脱原発しかない」と言い切る財界人がいると知り、会ってみた。三井住友銀行の西川善文元頭取(72、現・同行名誉顧問、前日本郵政社長)だ。
名だたる辣腕バンカーであり、先年まで金融業界の頂点にいた。しかも、三井住友銀行は東京電力のメーンバンクである。その西川が、日経新聞電子版(5月26日付)のブログに「脱原発へ向かうしかない」と書いて波紋が広がった。
西川はこう書いた。
 「私は一定の時間軸をおいて対策に取り組めば、脱原発は十分可能だと思う。国民生活の安心、安全が第一義であるから、(中略)脱原発に向けてエネルギー政策の舵を大きく切っていくしかない」
7月下旬、丸の内の三井住友銀行本店に西川を訪ねた。
「毎週書かなきゃいけないんで、けっこう大変なんですよ。(木曜掲載なので)日曜くらいになると、何を書こうかな、ってね」
開口一番、西川は苦笑を交え、ブログ執筆の苦心を語った。原発震災が話題の時期だったので感想を書いたら、非常にラジカルな発信と受け取られて当惑している--。そういう心境を明かした。
とはいえ、ブログに書いた考えは変わらない、40年先の脱原発では遅過ぎる、せいぜい15年から20年ではないか、電力は使い過ぎている面があ り、無駄な電力消費を減らした方が国はよくなると思う……。西川は質問に率直に答えた。「15年から20年」の評価はともかく、脱原発の問題意識は明確で あり、暗夜に光を見る思いがした。
日本は電力供給の3割を原子力に依存している。これを2030年までに5割へ引き上げるというのが、政府の長期計画(エネルギー基本計画=昨年9月閣議決定)のポイントだ。政府はむろん、抜本的な見直しにとりかかっている。

 ◇安全な社会 健全な経済へ

一方、現在あるすべての原子炉を耐用年数の40年で廃炉にし、新たな原子炉はつくらないとすれば、日本の原発は2050年前後にはゼロになる。40年後の脱原発というイメージはここからくるが、急迫の危険に対して消極的過ぎる。
それやこれやで、いま、大政党は基礎的な議論を続けている。原発離れの具体的なスケジュールを決めるのに時間がかかりそうだ。それに対して、共産 党と社民党は既に目標年次を打ち出している。共産党が「5年から10年以内の撤退」で、社民党は「2020年(9年後)末までに原発ゼロ」である。
共、社両党は、もともと反原発だ。だから目標もあっさり決まったかというと、そういうものではないらしい。共産党の志位和夫委員長(57)に聞い てみると、6月に提言(「原発からのすみやかな撤退、自然エネルギーの本格的導入を」)をまとめるにあたり、党内で激論がかわされたという。「段階的」な 撤退か、「すみやかな」撤退か--。キーワードは「すみやかな」に決まった。
社民党の「2020年」という目標は、5月に発表した「脱原発アクションプログラム」に盛り込まれている。プログラムは、今夏も、来夏も電力不足 は乗り切れるという見通しと論証に力を注いだ。福島みずほ党首(55)によれば、目標年はすんなり決まった。ドイツの、みどりの党と同じ期限である。
政府は、具体的な目標は示せないまでも、首相が「脱原発」を宣言した。すると、国家戦略担当相が「減原発」だと修正し、自民党は「縮原発」だと言っている。
「脱」でも「減」でも「縮」でもいい。求むべくもない経済成長を追い求め、原発離れをサボるのでなければ。できる限り早く原発から離れ、安全な社会・健全な経済へ立て直さなければならない。(敬称略)
2011年8月8日

動画:ニュースにだまされるな8/6「放射能汚染 なぜ拡大したのか」児玉教授など

朝日ニューススター「ニュースにだまされるな」の動画がyoutubeにありました。

この回は、国会に参考人として呼ばれ、多くの人の心を打った児玉龍彦氏(東京大学先端科学技術研究センター教授)やチェリノブイリ子ども基金に属する小児科医の黒部信一氏、3月末に福島原発事故の深刻さを訴える緊急提言を出した元日本原子力学会長の田中俊一氏などが出演しています。それぞれの専門や経験から意見を述べていて、とても参考になります。

もし、見逃していたら、ぜひ見てください。

朝日ニューススターHPより

8/6(土) 夜10:00~11:55ほか 放射能汚染 なぜ拡大したのか

福島第一原発事故から5ヶ月・・・
放射能汚染はなぜ広がったのか。
国や東電の隠蔽が拡大につながった可能性はないのか。
わたしたちはこれから被曝にどのように対応すればいいのか。
補償をどのように考えるべきか。
福島で除染に取り組む研究者らと考えます!

ゲスト 田中俊一(元日本原子力学会長)
児玉龍彦(東京大学先端科学技術研究センター教授)
黒部信一(小児科医)
菅井益郎(國學院大學教授)













2011年8月10日水曜日

動画で見る炉心溶融

(8/10 情報追加)


「独立行政法人・原子力安全基盤機構が事故前に、原子力防災専門官向け資料として作成していた、炉心溶融のシミュレーション画像」ということです。




京大の小出さん、元東芝技術者の後藤さんなどが事故直後から言及していた炉心溶融の可能性はこの映像の作成者も共有していたということ、それだけはわかります。


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テレ朝が以下の報道を行いました(青字化筆者)



原子炉の「メルトダウン」と「メルトスルー」を映像化したビデオを保安院をサポートする独立行政法人が2年以上前に作りました。しかし、現場の職員の目に触れないまま、福島第一原発の事故が起きました。

原子炉が冷却に失敗した場合、30分後には炉心が溶けます。1時間後には、燃料は圧力容器の底に到達。3時間後には圧力容器をも貫通して落下し、下のコンクリートを溶かして下に侵食していきます。一方、発生した放射性物質を含むガスは外部に放出されていきます。
社会技術システム安全研究所・田辺文也所長:「圧力容器壁の穴が開いたことも含めて、基本的に(福島第一は)これと違わない」
 ビデオは国の防災担当者の教育用に作成され、実際に電力会社の職員が目にすることはなかったということです。

制作:原子力安全基盤機構

2011年8月8日月曜日

関東人必見:首都圏の土壌調査の結果が出ています。

市民団体「放射能防御プロジェクト」が首都圏の土壌調査を行い、結果を発表しました。
国や自治体に先駆けた貴重なデータです。ぜひ見てください。


放射能防御プロジェクトHPより転載します。
全国土壌調査プロジェクトの第1回として、首都圏約15​0カ所で、放射性物質の降下による土壌汚染調査をおこないました。
これまで放射性物質の拡散状況の調査は、国や​自治体なども個別にしかおこなっておらず、東京・千葉・​埼玉・神奈川・茨城の首都圏全域で統一的に実施されたの​は初めてのことです。
今回、土壌調査プロジェクトに参加した市民の皆さんがそ​れぞれの場所で土壌を採取し、同一の分析機関で核種検査(ヨウ素131、セシウム134、セシウム137)をおこないました。
その結果、放射性物質がどれだけ多く首都圏にも降り注いでいるかが明らかになりました。

2011年8月6日土曜日

動画:児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)

(8/8 リンク追加)

現代ビジネスが8/5 児玉龍彦(東大先端研教授)×津田大介(ジャーナリスト)との対談(1時間程度)を収録しました。ここで見られます→ http://www.ustream.tv/recorded/16442790

書き起こしをしてくれた人がいます→http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/2957329.html



児玉教授の発言で重要と思ったポイントを私なりにまとめました。

○今回のような非常事態には、従来の法律よりも上位の法律が早急に必要。

○福島原発事故関連の問題解決のノウハウは民間にあるが今はうまく活用できていない。国が先導して、いろんな企業が参加して、うまくみんなが参加できるようなプラットホームを作って、ノウハウのある企業をどんどん使っていくべき。

○問題を解決していくようなビジョンを持つ人、ソリューション技術のある人が必要。今までのものをいろいろ組み立ててビジョンを持って、住民のために働いていくような夢を力を持った人たちが必要。例:スティーブ・ジョブズのi-phone

○Google earth、Google street viewのようなもので放射能実測マップを詳細に作って、誰もが自分の地域の放射線がわかる、市役所ごとにすぐやる課があって、自治体ごとの放射線測定110番があって、 「うちはどの程度の線量で大丈夫でしょうか」と問い合わせができて、数値が高ければすぐに除染も手配できる体制が必要。

○除染は気をつけてやる。吸い込むと内部被ばくしてしまう。マスク、手袋、長靴、飲食禁止、水分補給、線量計といったルールにしたがって、内部被曝を受けないようにしてやる。

内部被ばくのルール「まてないみせ」
http://gendai.ismedia.jp/mwimgs/a/4/-/img_a465a3c4869ea6b7cae870dae13254c0108021.jpg

○今必要なのは、予測とシミュレーション。疫学や統計は全てが終わった後にしか結果が出ないので今すぐに役立つものではない。

○10万人の人が家を離れて彷徨っているかもしれないときに、議論のための議論より、皆で自分のできることを是非やるべき。まず、一番大変な人々のために自分のできることをやってほしい。
自分の得意なことで貢献するのがよい。法律の人は法律でやってほしいし、イメージングの人はイメージングのことをやってほしいし、子供と遊ぶのが好きな人は子供と遊ぶことを考えてほしい とか。詩の作れる人は詩でやってほしいし、歌のうまい人は歌でやってほしいし。自分が世の中に何の役に立つかとい うことを考えてほしい。自分が最も役に立つことをやってくれれば、直接原発じゃなくてもきっと、原発事故の人の助けにもなるし、震災で今もっと津波で悩んでる宮城とか岩手の人たちの助けにもなるんじゃないかと。

2011年8月1日月曜日

原発への攻撃、極秘に被害予測 1984年に外務省

朝日新聞のスクープのようです。「反原発を恐れて公表しなかった」とありますが、そういう資料が一体どれくらいあるのでしょう。。。

原発への攻撃、極秘に被害予測 1984年に外務省

 外務省が1984年、日本国内の原発が攻撃を受けた場合の被害予測を極秘に研究していたことがわかった。原子炉や格納容器が破壊された場合に加え、東京 電力福島第一原発の事故と同じ全電源喪失も想定。大量の放射性物質が流出して最大1万8千人が急性死亡するという報告書を作成したが、反原発運動の拡大を 恐れて公表しなかった。
欧米諸国は原発テロを想定した研究や訓練を実施しているが、日本政府による原発攻撃シナリオの研究が判明したのは初めて。
81年にイスラエルがイラクの研究用原子炉施設を爆撃した事件を受け、外務省が財団法人日本国際問題研究所(当時の理事長・中川融元国連大使)に想定される原発への攻撃や被害予測の研究を委託。84年2月にまとめたB5判63ページの報告書を朝日新聞が入手した。